元たま・石川浩司「さよなら人類」から28年…多方面に活躍

あの人~ネクストステージ

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 このスタイルで出前ライブを行っている石川浩司=大阪・本町のミュージックスポット燈門
 このスタイルで出前ライブを行っている石川浩司=大阪・本町のミュージックスポット燈門

 石川浩司は今年、57歳になった。90年の特大ヒット曲「さよなら人類」で社会現象となったバンド「たま」で、丸刈り頭にランニングシャツでかけ声を発しながらのパフォーマンスを記憶している人は多いだろう。

 たまは03年に解散したが「大きな理由はケンカ別れじゃない。個人の活動が忙しくなりすぎて、たまの時間がなくなった」から。今も“元たま”と紹介されることには「ポール・マッカートニーですら元ビートルズって言われるんですから」と達観。解散時のメンバー3人は「ちゃんとした再結成は大変だからしないけど、年にいっぺんぐらい(イベントで)尻軽にセッションする」という。

 現在はソロ、各種ユニット、インストバンド「パスカルズ」などで活動し、年間ライブ数は80~100本。たまの知久寿焼もメンバーのパスカルズではニューアルバム「日々、としつき」をひっさげて11月に仏ツアーを行ったばかりだ。石川のパフォーマンスは海外でも注目の的で、シルク・ド・ソレイユからオファーされたこともある。

 また、3万種を集め「おそらく世界一」の空き缶収集や、サイコロで行き先を決める「双六旅行」などの趣味は著作に発展。俳優としては大林宣彦監督の映画「この空の花」(13年)で山下清画伯を演じるなど、多方面で活躍している。

 石川は自身を「ホントにぐうたらで、遊びだけしていたい。なるたけ収入のためだけの仕事はしない。遊びを何とかお金に換えられないか考えています」と自己分析する。音楽も「自分の中では遊びで仕事。商業的な音楽をやる気は全くなく、アングラな音楽をやりたい」といい、「遊びを仕事にして、このまま人生を生きられればいいな」というスタイルは一貫している。

 なお、石川の出前ライブは公式サイトで、基本料金から各種オプションまで懇切丁寧に説明されている。今年は「たまが解散した年に生まれた15歳の女子高生」が企画したライブもあった。誰もが石川浩司を呼べるのだ。(デイリースポーツ・藤沢浩之)

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