既存の資産運用はこれでいいのですが、仮想通貨はその変動制から、(仮想通貨と比べて保守的な)既存の資産活用方法として投資するお金の、更に余剰資金として生まれた部分。まさに「二段構え」で原資と出来た部分をあてがうようにしましょう。銀行法など、ここ数年で法整備が進んだことからも、政府も仮想通貨の周辺環境をより良くしようという動きが見えます。だからこそ大きな特徴であり、ネガティブな評価をされやすい価格変動性の部分に対し、余剰金というリスクヘッジを張ることが、上手な付き合い方といえます。
【3】暗号通貨から暗号資産になって変わること
政府による好意的な姿勢の証拠とされるポジティブなニュースは、日本における仮想通貨の名称変更です。金融庁は2019年以降、仮想通貨を暗号資産として名称変更を行い、法改正を行う準備に入った、と報道されました。もともと暗号通貨という表現が多かった世界でも、最近は暗号資産という呼び名が定着されており、金融庁はそれに対応した動きとされています。
仮想通貨を使ったブロックチェーン技術が実働レベルの段階に入ったり、不動産領域との親和性も注目されたりしています。運用として注目している人にも影響がありそうな、これらのニュース。2019年においては仮想通貨から暗号資産へ変わる流れとともに見定めながら、投資方法になり得ていくのか、注視する姿勢が大切といえるでしょう。(工藤崇・ファイナンシャルプランナー)
◆工藤 崇(くどう・たかし)FP-MYS代表取締役社長CEO。1982年北海道生まれ。相続×Fintechプラットフォーム「レタプラ」開発・運営。資格学校勤務後不動産会社、建築会社を経て2015年FP事務所を設立。1年後の2016年7月に法人化。多数の執筆のほか、Fintech関連のセミナー講師実績を有する現役の独立型ファイナンシャルプランナー(FP)として活動中。https://biz.lettepla.net/login