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実家を相続したらどうする?→「売却」が最多、でも家族で話し合いをしたいが機会がない人が4割も

まいどなニュース情報部 まいどなニュース情報部

親が元気なうちは、なかなか話題にしづらい「実家のこれから」。いずれ考えなければならないと分かっていても、親に切り出すタイミングが難しく、具体的な話し合いを先送りしている家庭も少なくありません。株式会社AZWAY(東京都豊島区)が運営するハウスメーカー・工務店の比較サイト『イエベース』が実施した「実家を相続した場合の活用・売却・解体の意向」に関するアンケート調査からは、「相続したら売却したい」と考える人が多い一方で、実際には家族との話し合いや費用の把握など、準備がほとんど進んでいないという実態が見えてきました。

この調査は、親名義の実家(親の持ち家)がある30〜50代の男女300人を対象として、2026年6月にインターネットで実施されました。

まず、「将来的に実家を相続する可能性」について聞いたところ、約4人に3人が「可能性はある」(かなり高い(相続予定がある)25.3%、可能性はある50.3%)と回答しました。

「自分にはまだ関係ない」と思っていても、実際には多くの人にとって身近な問題であることが分かります。

また、「実家を相続した場合の意向」については、「自分が住む」(26.0%)、「賃貸に出す」(5.7%)、「子ども・孫に引き継ぐ」(3.7%)を合わせた活用派は35.3%。

一方、「売却する」(30.7%)と「解体して土地だけにする」(3.3%)を合わせた手放す派は34.0%。そして「まだ何も考えていない」が27.3%と、実家を「活用する」「手放す」「まだ決めていない」という3つの方向に、回答が大きく分かれています。

年代によっても違いがあり、30代では「まだ何も考えていない」が32.0%で最多となったのに対して、50代になると18.2%まで低下し、「売却する」が34.1%で最多となっており、相続が現実的な問題として近づくにつれて、売却を選択肢として考える人が増加する傾向が見られました。

では、実家の将来について、具体的にどんな不安を抱えているのでしょうか。

複数回答で聞いたところ、「相続税・固定資産税など税金まわりが不安」(47.7%)、「活用・売却・解体にかかる費用がわからない」(39.0%)、「親がまだ健在で話し合いにくい」「親や家族とまだ具体的に話せていない」(いずれも37.3%)が上位に挙がり、お金の問題と家族間のコミュニケーションが大きな壁になっていることがうかがえました。

そこで、「実家の将来について、親や兄弟姉妹と話し合ったことがありますか」と聞いたところ、「話し合いをしたいが機会がない」(40.7%)が最多となった一方、「しっかり話し合って方針が決まっている」はわずか4.7%にとどまりました。

興味深いのが、家族で話し合った経験と相続後の意向との関係です。

相続後の意向で「まだ何も考えていない」と回答した割合を見ると、一度は話し合った人は16.9%だったのに対し、話し合う機会がない人では32.8%、話し合う必要を感じていない人では34.0%と、一度でも話し合った人ほど、相続後の方向性を考えている割合が高いことが分かりました。

次に、「実家が空き家になった場合の維持費・管理コストの把握状況」を調べたところ、全体の79.0%が「把握していない」と回答。

固定資産税、修繕費、管理費など、空き家を所有し続けるにはさまざまな負担が発生します。「売却する」という選択が最多になった背景にも、こうした維持コストへの不安が関係している可能性があります。

さらに、実家の相続・処分について「プロへの相談経験・意向」を聞いたところ、「すでに相談したことがある」(2.3%)は少数派となり、「誰に相談すればいいかわからない」(42.0%)が最も多くなりました。

また、「実家の相続について、事前に調べておきたい情報」としては、「相続税の計算・節税方法」(67.3%)、「売却・買取の価格相場」(56.3%)、「解体費用の目安」(47.0%)が上位となったほか、「親と相続について話し合うタイミング」(34.0%)という意見も見られました。

最後に、実家の将来について、「今のうちにやっておきたいこと」を聞いたところ、「親と相続の意向を確認しておく」(38.0%)、「兄弟・姉妹や家族と話し合っておく」(19.7%)、「固定資産税や維持費を確認しておく」(11.3%)が上位となりました。

自由記述からも「なんとなく縁起が悪い気がして、タイミングを逃し続けている」(30代)、「突然降りかかってきたらどうしようと不安で仕方ない」(40代)、「話し出すきっかけがなく、このままずるずる行きそうで怖い」(40代)といった声が目立ちました。

なお、2024年4月からは相続登記の申請が義務化され、正当な理由なく期限内に登記しない場合は過料の対象となる制度が始まっています(それ以前に相続した不動産も対象で、経過措置の期限は2027年3月31日。詳細は法務局や専門家にご確認ください)。

先送りするほど選択肢は狭まり、負担は次の世代へと移っていきます。特別な準備の前に、まず親の考えを聞くことが多くの人にとって出発点になりそうです。

   ◇  ◇

【出典】
▽イエベース/実家、相続したらどうする?300人の意向1位は「売却」30.7%。でも準備はほぼ手つかず
https://iebase.jp/research/inherited-family-home-intention-survey.html

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