ああ、極楽!? 昭和の大衆銭湯のような店内で、蛇口をひねるとお酒が出てくるエンターテインメント性を売りにした居酒屋が9月15日、岡山市北区本町にオープンした。20代の若い世代をメインターゲットとし、友人との飲み会や仕事帰りのちょっと一杯などの需要を取り込む。
店名は「大衆酒泉テルマエ岡山駅前泉」。180席ある店内は銭湯をイメージ、壁の大部分をタイル張りにし、定番の富士山の絵を掲げた。レジは番台を模す。
一風変わっているのは、壁一面に並ぶ蛇口。ウイスキーや梅酒、レモンのリキュールなど13種類のお酒の原液が用意され、客が自ら注ぎ、ソフトドリンクで割る仕組みだ。きび団子の風味をイメージした岡山限定のお酒も楽しめる。
飲み放題は1時間438円から。料理は看板メニューの鶏皮を揚げた串、小籠包(しょうろんぽう)がいずれも1個77円で、午後4時の開店直後など時間帯によっては半額になる。客単価は2500円を想定。
テルマエを2021年から全国展開するBIRCH(東京)の経営企画部長、川口大介さん(31)は「珍しい体験価値を低価格で提供できるのが強み。SNS(交流サイト)での情報発信にも力を入れ、毎週のように来てもらえる店を目指す」と話す。
19年創業の同社は北海道や千葉県に居酒屋など5店を構えたが、新型コロナウイルス禍で需要が激減。新たなビジネスモデルを模索する中で「蛇口からお酒が出てきたら面白い」とのアイデアが出たという。
岡山市の店は、テルマエの28店目。状況を見ながら、岡山県内での多店舗展開を検討するとしている。