令和の全裸スクリーミング・クイーン誕生か。
ラスト6分間の全裸バトルが話題の和製ホラー『呪区』(10月16日公開)。映画初出演・初主演の逸材、南野百合(25)が“服を着たら、即死”を熱演した。ベテラン俳優・國村隼の怪演を教科書にして。
繊細で内に秘めた演技表現
南野が演じたのは、過去にトラウマを抱える紬紀。確執のある元陸上部のメンバーと山奥にキャンプに訪れるも、そこはかつて全裸にされ処刑された村人が悪霊となって襲い来る呪われた場所だった…。でも安心してください、脱衣すれば助かりますよ!
粗筋からして、傑作臭プンプン。
「オーディションの際に『露出シーンがある』とは聞いていましたが、でもまさかそんなシチュエーションだとは思わず…。脚本を読みながら4回くらいイスから転げ落ちました」
ユーモアを交えて全裸バトルへの衝撃を物語る南野。しかしその脚本を一読ならぬ五読もするほど夢中になってむさぼり読んだ。
「紬紀の過去や元陸上部のメンバーとの確執や想い、そして脱衣に至るまでの経緯が巧みなドラマとして描かれていました。脚本を何度も精読する中で、しっかり演じ切りたいという覚悟が生まれました」
感情を内に秘めた前半から一転、クライマックスでは一糸まとわぬ姿でエモーショナルなリアクションを大爆発。過去の名作ホラーから復習し、表情や目線、首の動かし方などホラー特有の見せ方を研究したそうだ。
中でも、シャーマニズムをテーマにした韓国映画『哭声/コクソン』(2017年)からは強い影響を受けた。山中に暮らす謎の日本人を怪演した俳優・國村隼の演技メソッドにはインスピレーションを刺激されたという。
「國村さんご出演の『哭声/コクソン』はホラーというか人コワ系の作品ですが、劇中の國村さんの繊細で内に秘めたような演技表現は、声を荒立てない紬紀の繊細さにも通じる部分があって。とても参考になりました」
山中ナメクジ対策
感情面の役作りと並行してボディメイキングにも精を出した。
「撮影の2か月前から1日の摂取カロリーを決めて、ブロッコリーやキュウリ、サラダチキンを中心にした食事に。紬紀は陸上部で七種競技をやっていた設定なので、引き締まった筋肉作りも意識。全裸アクションの際に必要な槍投げのトレーニングも行いました。普段使わない筋肉を使うので難しかったです」
全裸バトルの撮影はクランクアップの日、昨年9月に山梨県の夜の山中で敢行。
「都内とは違ってとても寒くて…。温かい飲み物を抱えながら撮影に臨みました」
スタッフ総出の配慮にも感謝する。
「全裸で地面に座り込む場面もあるので、ナメクジ対策や虫よけスプレーの準備を徹底していただいて。そのお陰で虫の害に苦労することなく全力で演じる事が出来ました」
覚悟の見せ場を撮り終えた後に口にしたフラペチーノとハンバーガーの味は、生涯忘れることはないだろう。
「達成感とやり切った解放感でいっぱいで、それまで節制していた分、美味しいものが食べられる!という喜びも大きかったです。フラペチーノとハンバーガーを食べた時は、久々の旨味に“世界で一番美味しさを感じられているかも!”と思うくらい最高でした」
10月16日の全国公開に向け、自信をもって送り出す構え。だが向上心も頭をもたげる。
「約2カ月追い込んだ結果、少しアスリート寄りの体つきになり過ぎてしまったかも…。もう少し女性らしさがあっても良かったかな?という反省があります。槍投げも自己採点としては98点。投げ切った後のフォームにも改善点が…。撮影後も槍投げの競技映像をチェックするなど探求心が湧いています」
令和の全裸スクリーミング・クイーンは、努力と根性の人だった。
【南野百合プロフィル】
みなみの・ゆり 生年月日2001年2月2日。三重県出身。血液型O型。身長156cm、体重38.2kg、靴23.5cm、B77 W55 H80。趣味:読書、映画・ドラマ鑑賞、天体観測、アクセサリー作り。特技:歌(6年)、ダンス/HIPHOPガールズ(10年)、韓国語(ネイティブレベル)。4年間韓国の事務所でダンス、歌、演技、ピラティス、英語、中国語、韓国語を中心にレッスン。