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「秀樹さんみたいな曲を作ろう」 新浜レオン、大恩人とのコラボで果たした紅白初出場 「バラードにも挑戦したい」

中将 タカノリ 中将 タカノリ

『NHK紅白歌合戦』に2年連続出場、TVアニメ『名探偵コナン』のテーマソングを担当し、バラエティ番組にもひっぱりだこ…このところ演歌・歌謡曲シーンでは異例の大活躍を見せる新浜レオン。令和が始まった2019年5月1日に演歌・歌謡の新星としてデビューした彼も、今年で30歳。いったいどのような人柄なのか?アーティストとして何を目指すのか?そして現在の自分をどのように見つめているのか?数々の執筆やメディア出演を通し、近年の昭和歌謡ブームに詳しい筆者が、約1時間半のロングインタビューの中で興味のおもむくまま、いろいろな話を聞いた。中編では、彼の音楽性やアーティストとしての思いに触れている。

――初期の『離さない 離さない』(2019年)、『君を求めて』(2020年)の頃はいわゆる演歌的な歌い方だったのが、『ジェラシー 〜運命にKissをしよう〜』(2022年)から、よりポップな歌い方へと変化しているように感じます。なにか転機があったのでしょうか?

レオン:それまで演歌、歌謡曲にしか触れてこなかったのが、デビュー以来、B’zさんはじめ事務所の先輩たちのライブを観に行く機会が増えました。その中で「今のトレンドにもしっかり寄りそわないと、いくら演歌を世に広めたくても押しつけになってしまうのでは」と感じるようになったんです。『ジェラシー 〜運命にKissをしよう〜』をレコーディングしたのは、ちょうどそんな時期。ディレクターさんにも「もっとポップス的な歌い方に近づけるよう教えてほしい」とお願いしました。

――歌い方で参考にした歌手はいますか?

レオン:自分のルーツの一つですが、西城秀樹さん、野口五郎さん、郷ひろみさんら新御三家の方たちの歌い方を参考にしました。たとえば秀樹さんは、もともとドラムをやっておられてロックが大好き。昭和以降も、いろんな音楽性にチャレンジしておられます。昭和時代から長いキャリアを経てきた方たちから学ぶことは大きいなと。

――声の音域も少し広がったように感じますが。

レオン:もともと低音をきかせた歌い方が得意だったんですが、デビューしてからはファルセットや高音域を意識した歌い方も取り入れていきました。初期はテレビの歌謡番組で「昭和歌謡のカバーなら出演できますよ」ということが多かったので、いろんな方の曲を歌う中で勉強させてもらうことができました。

歌い方の変化については、コロナ禍の影響も大きかったと思います。デビュー2年目でこれからという時期なのに、仕事はほとんどキャンセルに。時間ができたので「じゃあ、この機会に歌を見直そう」といろいろ研究したんです。

――『また逢う日まで』(1971年)、『私鉄沿線』(1975年)、『激しい恋』(1974年)など昭和歌謡のカバーも、たくさんリリースしていますね。原曲を大きく崩さず、自然にレオンさん流に歌っているので、多くのリスナーにとって好感の持てるカバーなのかと感じました。

レオン:リスナーの方がカバーをどう感じるかというのは、永遠のテーマだと思います。自分の場合は、ひたすら原曲への愛とリスペクトを大切にした上で「原曲のファンの方にも受け入れてもらえるといいな」と願って歌っています。

――近年はこっちのけんとさんや木梨憲武さん、所ジョージさんなど、芸能界でつながった方たちとのコラボ楽曲が目立ちますね。

レオン:けんとさんとは2024年の紅白歌合戦に出場した際に、初出場同士ということで交流が生まれました。同い年だし、実はけんとさんも歌謡曲好き。共感できることが多く、「いつか曲を書いてもらいたいな」と思っていたのが、今年『LOVEしない?』で実現しました。

木梨さん、所さんとは2023年12月に『土曜朝6時 木梨の会。』(TBSラジオ)というラジオ番組で初めてご一緒しました。その頃、出演したドラマ『下剋上球児』(TBS)の番宣だったのですが、会うなり木梨さんが「レオン知ってるよ!西城秀樹さんの曲、いつもカバーしてるよね」と言ってくださって、番組中でも「一緒に秀樹さんみたいな曲を作ろう」と。そのときはリップサービス的な感じでおっしゃっていただいたのかと思っていたのですが、3日後に「曲できたから」とお電話があって驚きました。それが『全てあげよう』(2024年)だったんです。

――木梨さん、所さんもノリノリだったんですね。

レオン:木梨さんが歌うデモテープを聴いて、ものすごく1970年代の秀樹さん的なパッションを感じました。2023年はヒット曲が出ながらも紅白歌合戦には出場できなかったので、「来年はこの曲で紅白を目指そう!」と。結果的に、2024年は本当に『全てあげよう』で紅白初出場を果たすことができました。僕は演歌、歌謡曲系の歌手では珍しく師匠がいないのですが、木梨さん、所さんがそれに代わる大恩人だと思っています。

――3人で集まって曲を作ることも多いそうですね。

レオン:はい。全員そろう日もあれば木梨さんだけ、所さんだけの日もありますが、それまで楽曲が一からできる現場に居合わせることってなかったので、すごく勉強になっています。

 でもどちらかだけだと難しいこともあって…。作詞、作曲をするのは所さんなんですが、いらっしゃらないときに木梨さんが勝手にタイトルや歌詞、メロディーを変えちゃうんですよ。「所さんには黙っといてね」って言われるんですけど、そんなのすぐバレるじゃないですか(笑)。

――所さんにとっては、自分が作った曲ですもんね(笑)。

レオン:変えた次が所さんだけの日だと「あれ?ここ違くない?」って言われても、どう答えていいか分からなくて(笑)。でも「ノリちゃん勝手に変えたでしょ。でも、これもいいね」となることが多くて、かえってお二人の関係性や信頼の深さを感じたりしています。

――刺激を受けて、自分でも歌詞や曲を書いてみたいと思ったりしませんか? 

レオン:その思いは、めちゃくちゃふくらみました。今はまず作詞をしてみたいと思って、日常の出来事の中でハッと思ったことをメモしたり、言葉を歌詞にする練習を始めています。

人に書いていただいた楽曲ももちろん大切なんですが、たとえば「みんなに希望を届けたい、笑顔になってほしい」という僕個人のメッセージを届けるなら、自分で書くことも必要になってくるんじゃないかと。いつか形にして、みなさんに聴いていただきたいです。

――昨年、初の全国ツアーを開催。今年も全国ツアーをされましたが、実感はどうですか? 

レオン:やっぱりバンドと作り上げた音楽を大勢の方に聴いていただけるというのは、歌手として一番うれしいことだなと感じています。まだまだ本数は多くありませんが、いつかは47都道府県を回って、あこがれの甲子園球場でもコンサートを開催できるようになりたいですね。

――コンサートの構成や演出に、口を出すことはあるんですか?

レオン:いつも自分の理想をスタッフの方たちに伝えて、「ここは絶対こうしたい」だとか意見をぶつけあっています。

 去年、ブルーノ・マーズさんの公演を観に行ったとき、バンドと歌い手が一体になったパフォーマンスに感激しました。「これを自分ができたら、演歌、歌謡曲としては、かなり斬新なんじゃないか」と。他のジャンルの方たちのステージングも参考にして、より多くの人に自分のコンサートを楽しんでもらえるよう工夫していきたいですね。

――いろんな音楽性にチャレンジしてきましたが、これからやりたいことは?

レオン:今回、TVアニメ『名探偵コナン』のオープニングテーマを担当させていただくにあたり、「歌謡曲というよりは、ロックを歌わせてほしい」とリクエストしたところ、できあがってきたのが『愛のFIRE』(2026年)。本当にロックな楽曲だったので「これを自分が歌って大丈夫かな?」という不安もあったのですが、いざレコーディングしてみると「僕が歌えば、ちゃんと歌謡曲になってるな」と安心しました。これまで染みついているものは、そう簡単には抜けないんですよね。だからこれからも、いろんなことにチャレンジしながら、自分なりの演歌、歌謡曲を作っていければと思っています。

あえて言うなら30歳を迎えたので、少し大人っぽいバラードにも挑戦してみたいですね。

   ◇   ◇ 

周囲からの期待に応えるべく、歌手としてアーティストとして奮闘する新浜レオン。続く後編では「ブレイクを果たした」と言われる現状への思いや今後の目標、先日リリースされた1st EP「New Beginning」追撃盤について紹介する。

新浜レオン(にいはま・れおん)プロフィール
1996年5月11日生まれ、千葉県白井市出身。2019年に『離さない 離さない』でデビュー。以降、『全てあげよう』(2024年)、『Fun! Fun! Fun!/炎のkiss』(2025年)などのヒット作を連発するかたわらバラエティ番組にも多数出演。『NHK紅白歌合戦』に2024年から2年連続で出場し、『第67回 輝く!日本レコード大賞』(2025年)で優秀作品賞を受賞するなど若手歌手として大きな注目を集めている。
▽オフィシャルサイト
https://niihamaleon.com/
▽ニューリリース1st EP『New Beginning』商品情報
https://niihamaleon.com/info/info_856/
   ◇   ◇
協力 肉バルSow
▽所在地
兵庫県神戸市兵庫区新開地3-3-4
▽ホームページ
https://nikubar-sow.com/

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