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出張運転150回 乗降客3万人超 京都丹波鉄道名乗る「新幹線のおっちゃん」 好きが高じて自宅庭に全長60メートルの鉄道建設

京都新聞社 京都新聞社

 鉄道ファンは世の中に数多いが、自宅の周囲にレールを敷設するのはまれだろう。奥村和行さん(75)=京都府亀岡市=は子どもたちを乗せて走るミニ鉄道の出張運転を15年間、亀岡市内を中心に続けており、「新幹線のおっちゃん」とも呼ばれる。

 いわゆる「乗り鉄」「撮り鉄」とは違い、「模型鉄」を自認する。小中学生の頃からラジオの解体などの機械いじりが好きで、Nゲージよりも大きめの鉄道模型にのめり込んだ。専門の月刊誌を今も愛読し、千を超えるバックナンバーは全て入手した。

 ミニ鉄道と出会ったのは、まだ会社員だった22年ほど前。知り合いの模型店オーナーに誘われ、亀岡で活動する愛好家グループに入った。「小さいけど、本物や」と胸が高鳴った。精巧な模型を作って自己満足に浸るだけでなく、「これに乗ったら、喜んでくれるかな」と感じた。2010年から「京都丹波鉄道」を名乗り、出張運転を始めた。

 現在、保有するのは石炭を動力にした蒸気機関車や電動の新幹線など7台。軽トラックに乗せて保育園や集会所に赴き、レールを敷いて走らせる。これまでに約150回続け、乗客数は延べ3万2千人に上る。「子どもたちが目を輝かせて、笑顔になってくれる」

 6年ほど前には、自宅に全周60メートルのレールを敷く「庭園鉄道」を手作りした。コンクリートを切り、庭石を割り、鉄工所に頼んで鉄橋まで作る本格ぶり。完成時には近所の人を招いて開通式を催し、子どもたちでにぎわった。

 今年春には、亀岡市が誘致している北陸新幹線の「新京都駅」の駅名標を作ってみた。新駅整備が実現するかはさておき、子ども顔負けの遊び心が表れている。年を重ねてもミニ鉄道を続けるのは、「自分が一番、楽しんでいるから」と笑う。

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