「後でいい」が苦手な性格
東京都在住のOさん(50代)は、自他共に認めるせっかちな性格です。
信号待ちや電子レンジの残り数秒も待つのが苦手で、友人たちからは「何でも早く終わらせたい人」と認識されています。
そんなOさんの性格がよく表れた出来事が、2年前の冬にありました。
「切った方が早い」と思った
その日は仕事を終えて帰宅したばかりでした。
Oさん、玄関でロングブーツを脱ごうとしましたが、ファスナーが途中で引っかかり、何度動かしても下がりません。購入した当初から動きが悪く、「そのうち壊れるかも」と感じながら、そのまま履き続けていたブーツだそうです。
その日は疲れていた上、一刻も早くトイレにも行きたい状況でした。家族はまだ帰宅しておらず、手伝ってもらうこともできません。
ネットで対処法を調べるなどの方法もありましたが、Oさんは「このまま格闘するくらいなら切った方が早い」と判断しました。
ブーツを履いたままハサミを取りに行き、そのまま側面へ刃を入れて切り裂きます。無事に脱ぐことはできましたが、ブーツはそのまま処分することになりました。
海外通販サイトで購入した比較的手頃な価格のものだったとはいえ、極端な行動に至ったOさん。「あのときは1秒でも早く脱ぎたかった。それしか考えられなかった」と振り返ります。
後日、この出来事を友人たちに話すと、「普通はそこまでしないでしょう」「ブーツを切る発想にはならない」と驚かれたそうです。一方で、「そういうところがOさんらしい」と笑われたといいます。
「押せば閉まる」と思った結果
せっかちな性格は、日常の小さな場面にも表れます。
ある日、仕事帰りにスーパーの特売で冷凍食品をまとめ買いし、帰宅後すぐに冷凍庫へ詰め込んでいました。仕事帰りの買い物は疲れた体に一層負担をかけます。「早く片付けてしまいたい」という気持ちが強かったそうです。
ところが、詰め込みすぎたため、引き出しは最後まで閉まりませんでした。
中身を少し整理すれば済むことでしたが、そのひと手間が面倒に感じ、力任せに押し込んでしまいます。
すると、中で食品がつかえ、収納用のプラスチックケースが音を立てて割れてしまいました。引き出しは閉まりましたが、ケースは壊れたままになり、現在もその状態で使っているといいます。
この性格は若い頃から変わらず、「待つより先に動いてしまう」とOさん。疲れていると「今すぐ終わらせたい」という気持ちが先に立つそうです。
友人たちは、また何かやってしまったという話を聞くたびにあきれながら笑うそうです。ブーツをハサミで切った一件も、今ではOさんらしさを象徴する出来事として語られています。