勤務時間外にメールやLINE、チャット、電話などで職場から連絡がきたことがある方、多いのではないでしょうか。リモートワークが普及し、それに伴って業務が時間外でも対応できるようになり、至急の連絡が来る頻度が増えたと感じるケースも増えているようです。
このような「勤務時間外に業務上の連絡対応を強制されない権利」として、今後の労働基準関係法に取り上げられるテーマのひとつになっている「つながらない権利」。実際に「つながらない権利」についてどのように感じているか、部下側・上司側それぞれのご意見をきいてみました。
出張時に個人LINEを交換したら…
Aさん(関東在住、20代、営業職)はBtoBメーカーの営業職として、月に数回、取引先の工場や支店に導入支援のため出張に行くことがあります。大型受注につながりそうな商談やトラブルが発生したときには上司や技術部門スタッフに同行することも。
基本的に残業や休日出勤の少ない「ホワイト企業」に勤めていると感じていますが、唯一気になっているのが出張時に会社支給の携帯電話を自宅に忘れてきたという上司に頼まれて交換したLINEからの連絡が、出張が終わった後にも続いているということです。
「内容はちょっとした伝言やスケジュールの確認程度です。専用チャットやメールを使うほどでもなくて、自宅にいる時に手元にある私用携帯を使いたいだけだと思うんですけど。私用携帯が鳴ったときにチェックしなくちゃ、と思うこと自体もイヤですし、会社携帯なら土日はOFFにしていればいいのに、私用だとそうもいかないので目に入っちゃうんですよね。でも、消してくださいって言うのも角が立つので、携帯をなくしたことにして、LINE使えなくなっちゃったんですよとでも言おうかなと思っています」
「ほんの少しの手間だからこそ、キッチリ線引きしてほしい」という気持ち、伝え方に悩みますね…。
「気がついたときでいいから」でもダメ?
Bさん(関西在住、40代、管理職)がお勤めの会社は週に3日を上限にリモートワークが認められています。課員とのやりとりのメインは主にチャットツールです。機能の一つにステータス表示機能があり、休日の通知や返信不可の時間帯がわかるようになっています。
Bさんは部下が「休暇中」や「離席中」の表示中に連絡をするときは、見落とされないようにチャット以外にメールや携帯のSMS宛にも同じ内容を送信するようにしていました。
「気がついたらご対応ください」と連絡しているため、業務時間外の連絡でも問題ないと考えていたのですが、部下の一人からハッキリと「チャットのステータスが休日・返信不可になっているときは別のツールで連絡してこないでください」と言われてしまいました。
「そもそも気づいたときでいいなら、仕事の時でよくないですか??追いかける必要ありますか?って言われましたけど、ほんの3分チェックしてくれたらこちらの仕事が進められるのに、アクシデントに対応できるのにっていうことありますよね?1分でも定時時間以外は仕事しない、っていうの、お互い不自由になりませんかねえ…」
グレーゾーンのお話なだけに、双方納得いく落としどころを見つけるのは難しそうです。
企業の68.4%が勤務時間外連絡の発生を認識
現行の労働基準法ではルール策定されていない「つながらない権利」について、勤務時間外連絡のガイドライン策定を求められる可能性が今後より高まるでしょう。
株式会社マイナビの「つながらない権利をめぐる個人の本音と企業の実態調査」によると、企業の68.4%が勤務時間外連絡の発生を認識しており、つながらない権利ガイドラインをすでに策定している企業も29.3%となっています。
「緊急度の定義」など、ルールの明確化が難しいテーマです。
【参考】
▽マイナビキャリアリサーチLab|「つながらない権利をめぐる個人の本音と企業の実態調査」
https://career-research.mynavi.jp/reserch/20260216_107607/