「君、面白いね」「一緒に仕事ができたら楽しいだろうね」
千葉県在住の会社員・Iさん(20代)は転職活動中、第一志望だった企業の面接で面接官にそう評価され、かなりいい手応えを感じていたといいます。「雑談も大いに盛り上がったし、『あ、これはもう勝ち確だな』と半ば確信に近いものがありました」
面接時間も予定を大幅にオーバー。趣味の話や過去のエピソードで笑いも起き、帰り際には「ぜひ前向きに検討したい」とまで言われたそうです。
しかし数日後、届いたのは不採用通知のメールでした。
「スマホの画面を二度見しました。本気で受かったと思っていたので、しばらく人の言葉が信じられなくなりました」。Iさんは当時をそう振り返ります。
SNSでも度々話題になる、『盛り上がったのに落ちる面接』
実際、採用経験のある人たちからは、「面接の雰囲気=合否ではない」という声が多く聞かれます。
ある採用担当経験者は「コミュニケーション能力が高く、会話が弾む人でも、会社が求めるスキルやポジションと噛み合わなければ不採用になることは普通にある」と話します。
例えば…
・経験は魅力的だが、募集職種と少しズレている
・社風には合いそうだが、今回は即戦力を優先したい
・他候補者との比較で僅差だった
――など、「感じがいい」だけでは越えられない壁もあるのだとか。
さらに、「早い段階で『今回は合わない』と判断していても、会社の印象を悪くしないため、あえて和やかに終えるケースもある」という声も。
「圧迫気味に終わると口コミサイトやSNSに書かれる時代。だから、せめて気持ちよく帰ってもらおうとする企業はあります。特に応募者が多い会社ほど、『お客様対応』に近い感覚で接することもあります」
そうした「採用側の事情」を知った今でも、Iさんの記憶には、あの日の明るい面接室の空気が残っているといいます。
「落ちたことそのものより、期待させる感じだったのが結構きつかったですね。採用を確信して得意げにベラベラ喋っていた自分がピエロみたいで、猛烈に恥ずかしいです…」
株式会社R&Gの調査によれば、「面接での失敗原因」の断トツは「準備不足」。会話の相性の良さ以上に、企業の事情やタイミング、求める条件が重要になってきます。
一方で、同調査では「面接での失敗が成長につながった」と回答した人は70.6%に上りました。失敗をきっかけに企業研究を見直したり、自分の受け答えを振り返ったりすることで、次の面接に生かしている人が多いようです。
Iさん自身も、その後あらためて転職活動を続け、現在は希望していた職種に就いているといいます。
「当時はかなり引きずりました。でも、あの面接で落ちたからこそ、会社の特色をきちんと下調べし、TPOに即した受け答えの大事さを学ぶことができた気がします」
盛り上がったのに落ちた面接。しかし、その悔しさや気まずさも、遠回りのようでいて、次のチャンスにつながっているのかもしれませんね。
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【出典】PR TIMES
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