「本格的な虫捕り網がほしい」と話していた高校1年生の娘。母親が手軽な虫捕り網を想像していたところ、届いたのは最長6mまで伸びる巨大な網でした。
2階の踊り場からその網を構える娘の姿を母親がThreadsに投稿すると、「すごい本気度」「将来が楽しみ」と反響を呼びました。幼いころから昆虫や爬虫類に夢中だった娘について、母親は「この子はいつだって想定外の規格外」と振り返ります。
投稿したのは、料理研究家の中村陽子さん(@yokonakamura.cooking)。娘の陽ららさんのもとに届いた虫捕り網の実物を見た瞬間、中村さんは「大きい…!大きすぎる!」と言葉を失ったそう。そして、思い出しました。
「そうだ、この子はいつだって想定外の規格外。娘の子育ては、驚きとワクワクの連続でしたから…」
見た目のインパクトに反して、網は意外と軽量だそう。
「先日登った山で、俊敏な網さばきでクロアゲハをハントする娘に、親ながら見惚れていました(笑)」
陽ららさんは幼いころから昆虫や爬虫類が大好きで、中でも特別な存在が蝶でした。きっかけは、誕生記念に庭へ植えたレモンの木。毎年アゲハチョウが産卵するようになり、家では何十匹ものナミアゲハやクロアゲハを飼育してきたそうです。卵から幼虫、蛹(さなぎ)、成虫へと姿を変えていく過程に、どんどん魅了されていきました。小学校低学年のころには、蝶の羽化がテーマの絵本を制作したことも…。
「娘がいなかったら出会わなかったことを、たくさん経験させてもらっています」
娘さんが初めてナミアゲハを羽化させた時の出来事は、特に印象に残っているそう。
「羽化したての蝶が、娘の肩にヨチヨチ登ってきたんです。それを見た娘の目から涙がポロリ…」
その姿を見て、中村さんは「子どもたちと生き物を育てるって、勉強面だけでなく、情緒的な面でも、とてもいいことだなと思いました」と振り返ります。
料理研究家という中村さんの職業柄の影響もあり、一緒に昆虫食や“ナミアゲハの糞茶”を作ったこともあるのだとか。
現在、陽ららさんは高校生になり、蝶に関する本格的な研究にも取り組んでいるそう。昨年と今年には学会発表にも参加し、入賞を果たしました。
娘さんが大きな網を持って採集へ向かう姿について、中村さんは「ワクワクする気持ちしかありません」と語ります。投稿には、「がんばって!」「そのままでいてほしい」「子育て大成功ですね」など、多くの応援コメントが寄せられました。
「娘を応援してくださる声が非常に多く、心が温かくなりました。この子をこんなにも夢中にさせる昆虫、爬虫類、生き物は一体どんなものなのだろう?という純粋な好奇心が、いつも私の中にあり、それを一緒に体験したくて、私も一緒に自然観察を続けています」
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料理研究家として活動する中村さんは、これまで娘さんや息子さんと取り組んできた「自然科学×料理」の経験を1冊にまとめた著書『理系脳をつくる 食べられる実験図鑑』を出版しています。口の中でシュワシュワ溶けるラムネや、冷凍庫を使わないアイスクリームなど、作って食べて楽しめる“おやつ実験”を通じて、科学への興味を広げる内容です。
6月には、続編『ひとりでできた! 食べられるじっけん』も刊行。色が変わる、ふくらむ、分かれるといった身近な食材の不思議を、キッチンで親子一緒に体験できる1冊になっているそうです。