飲み会は楽しみ。でも、少しだけ気がかりがある
会社員のEさん(30代)は、同僚との飲み会や友人との女子会が嫌いではありません。仕事終わりに気心の知れた相手と話す時間は、気分転換にもなっていました。
ただ最近は、予定が入るたび、あることが頭をよぎるようになりました。
「今日も、LINEがたくさん来るだろうな…」
結婚して2年になるEさんの夫は在宅で働くフリーランス。外での飲み会や、仕事終わりの付き合いがほとんどありません。
そのためか、Eさんが「今日は会社の飲み会」「友達とご飯に行く」と伝えると、決まって夫からLINEが立て続けに届くようになりました。
「何時くらいに終わりそう?」
「誰といるの?」
「楽しんでる?」
夫は、Eさんの外出自体を嫌がるわけではありません。「楽しんできてね」と送り出してくれますし、帰宅後に責められることもありません。
ただ、飲み会が始まると通知が増えるのです。
「写真送って」が少しずつ負担に
ある日の会社の飲み会。開始から30分ほどで、夫からメッセージが届きました。
「どんな感じ?」
「写真送って」
最初は他愛ないやり取りだと思っていました。テーブルの様子を送り、「こんな感じだよ」と返す。
すると少しして、
「今、誰の隣?」
「何食べてるの?」
「もう終わりそう?」
夫に悪気がないことは、Eさんも理解していました。 夫にとっては会話の延長で、単純に気になっているだけなのかもしれません。
しかも、こうしたやり取りは会社の飲み会だけではありませんでした。
学生時代の友人との女子会でも、
「まだ盛り上がってる?」
「写真見せて」
「今どこらへん?」
というLINEが届きます。
返信が遅れても責められるわけではありません。帰宅後に機嫌が悪くなるわけでもありません。それでも、スマートフォンが気になり、会話に集中できない時間が増えていきました。
友人と話していても、「そろそろ返した方がいいかな」と頭をよぎる。通知が来るたびに、つい画面を見てしまう。
気づけば、“息抜きの時間”だったはずの飲み会が、少し疲れる時間に変わっていったそうです。
愛情だからこそ、断りにくいこともある
Eさんが戸惑うのは、夫に悪気がないことでした。
束縛したいわけではなく、ただ気になる。心配しているだけ。そう思うからこそ、「少し負担」とも言い出しにくかったといいます。
「楽しんできてね」と言ってくれる。その優しさの裏で、なぜか飲み会中だけ気が休まらない——。
優しさなのに、なぜか少し疲れる。Eさん自身も、その感覚をうまく言葉にできずにいるといいます。