体温や鼓動すら感じられそうな超リアルな「肌」を再現するフィギュアの塗装技術が話題になっている。
今、SNSで国内外のフィギュアマニアから熱烈な視線を浴びているのは、ペインターのななてん(@nanatenya)さんが手がける驚異的な塗装技術。
肌の斑点、透けて見える血管、そして瑞々しい血色感。そのあまりのリアルさに、海外のフォロワーからも「どうやって塗っているのか」というリクエストが絶えない。公開された制作工程の画像には、単なる肌色の塗り込みとは一線を画す、緻密な階層構造が収められている。
皮膚の薄い部分に浮かび上がる血管や、皮膚の透明感。さらに生き生きとした生命感は、一体どう作られるのか。果てしない工程について、ななてんさんに話を聞いた。
――なぜこれほど「人間」に見えるのでしょうか。
ななてん:海外の方からも「とにかくリアルに仕上げたい」というリクエストをよく受けます。11の層を積み重ねて皮膚の深みを作っているのですが、特に時間をかけるのは一番上の仕上げとなる「皮(表皮)」の部分ですね。
――血管もとてもリアルですが、描き方のコツは?
ななてん: 適当ではなく、自分自身の血管やボディビルダーの方を参考にして描いています。解剖学的に見て正解と言える位置に血管を配置し、そこに「ここにあったらカッコいいな」という演出を加えている。
――肌の細かい斑点も、特殊な技法を使っているのでしょうか。
ななてん: 斑点や透け感を出すために「スパッタリング」という技法を使っています。発色を良くするために隠し色として蛍光塗料を数滴入れているのも工夫のひとつ。エアブラシの強弱で調整しながら皮膚を作っていきます。
――完成時の達成感も大きいのでは?
ななてん:いえ、リアルに出来たと満足しているポイントは一つもないんですよ。いつも自問自答しながら塗装を終えています。依頼主の感想を聞くのが怖くて、納品後はあえて自分からは触れないようにしているほどです(笑)。
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SNSでは世界中から「ほしい!」「給料全額払います」「工程を経てどう変化していくのか見るのが大好き」「AIには再現できないリアルさ」などの反響が寄せられている。「塗装」という表現方法に特化し続ける、ななてんさん。ただひたすらに筆とエアブラシで命を吹き込み続けるストイックな姿勢から生まれる11層の肌は、これからも世界中のファンを魅了し続けるに違いない。