部下と上司の間に立つ役職のストレスは、とても大きなものです。そんな苦悩を描いた漫画『限界を迎えた中間管理職。最後のSOS』(作・まるいがんもさん)が、読者の共感を集めています。
それは、とある会社内の会議でのことです。営業部の柔木美和(やわらぎ・みわ)と同僚の真締真一(まじめ・しんいち)は、取引先の中間正(なかま・ただし)と話していますが、中間はどこか上の空の様子でした。会議後、柔木と真締は「最近課長に上がって忙しいのかも」と中間の様子を心配します。
自席に戻った中間には、部下から案件の進捗を催促するメールが部内全員宛てに届き、さらに部長からは売り上げ目標について責められます。上司と部下の板挟みとなり、深夜まで続く仕事に中間は「もう…全てから逃げ出したい…」と追い詰められていました。
帰宅後、中間は夕食をとりながら妻に「俺…仕事辞めるとかありかな…?」と漏らします。しかし妻は、子供の将来やマンションのローンを理由に反対します。妻の返事を聞いた中間は「だよなぁ…言ってみただけだよ」と力なく答えるのでした。
後日、中間は柔木と真締の会社を訪れ、「もう会社にいるのがつらくて…」と震える身体で打ち明けます。2人は休職を勧めますが、中間は家族のために辞められないと語り、再び会社へ戻っていきました。
心配した2人は後を追い、地下鉄で中間を見つけます。勝手に涙が流れてくることに戸惑う中間に、真締は「このままじゃ壊れてしまいます。休むべきです」と真剣に語りかけました。
その後、中間は帰宅して妻に退職を告げます。震えながら涙を流す中間の姿を見て、妻は「ごめんね、気付いてあげられなくて」と抱きしめるのでした。
同作を含めた漫画『真面目なマジメな真締くん』は東洋経済オンラインにて連載中です。
読者からは、「リアルすぎて胸痛い」や「なんでこんなにも追い詰められなければならないのかな」などの声が寄せられています。そこで、作者のまるいがんもさんに同作について話を聞きました。
これは僕の実体験でいつか描こうと思っていた
―同作を描こうと思われたきっかけを教えてください。
電車で涙を流すシーン。これは僕の実体験でいつか描こうと思っていたのがきっかけです。中間管理職ってやっぱり結構難しいポジションではあるなあ、と周りを見ててよく思っていました。そして年齢的に家族のことだったり、住宅のローンだったりいろんなものを背負っている年齢でもあると思います。
自分がそんな年齢になって、そして周りもそういういろんなものを背負っているのを見て、簡単には逃げ出せない環境で追い詰められることはあると思うので、その部分を書きたいと思い電車で涙を流すシーンと組みあわせました。
―心理描写で特に意識されたポイントは。
上記のように電車で涙を流すシーンですね。こちらは実体験です。自分でもびっくりして「なんで?意味がわからない」と思ったのを覚えています。多分深層心理で会社に戻りたくなかったということに身体が拒否反応したんだろうなと思います。その時期は個人的にいろいろありまして…。
あとで思ったのが、心では「まだ大丈夫」と思っていても限界を超えていてそれが身体への反応として現れたのだろうと思っています。実は全然大丈夫ではなかったんですね。
―同作を通して読者に感じ取ってもらいたいことは。
環境的に本当にダメになりそうな時は休む、もしくは逃げたほうがいいと思います。「周りは変えられない、自分を変えよう」というニュアンスの言葉がありますよね。それが効く場合ももちろんあると思いますが、その周りが常にきつい状態で先々も変えられない状態であれば、やはりいつか自分が潰れてしまうと思うのです。もちろん人によってケースバイケースではありますが…。
なのでその場合は自分を変える方向より、周りを変える必要性のある場合もあると思います。それはとても大変なことだとは思いますが、自分を壊してしまうよりかは良いのではないかと思います。
<まるいがんもさん関連情報>
▽東洋経済オンラインにて連載中『真面目なマジメな真締くん』
https://toyokeizai.net/category/comic-majimekun
▽電子書籍『真面目なマジメな真締くん』(Amazon)
https://www.amazon.co.jp/dp/B0G5475B7W?ref=cm_sw_em_r_mng_sd_rwt_FY5IxsszKHXMq
▽X(旧Twitter)
https://x.com/kenihare
▽note
https://note.com/neominoru
▽Youtube
https://www.youtube.com/@maruiganmo