急な入院。本人もまわりの家族も準備に右往左往。一般的な下着、パジャマ、タオル、スリッパなどは近所の小売店でそろっても、綿100%の前開き肌着や前開きブラジャーとなると、探すのもひと苦労。
そんな中、ネット上で話題になっているのが衣料品販売チェーン「ファッションセンターしまむら」にまつわる体験談です。入院時に必要な衣類が1カ所で、なおかつ低価格でそろう店として、SNSには「入院用の衣類はしまむらで全部そろった」「急な入院でも助けられた」「前開きの肌着もあった」などの声が並びます。
しまむらが入院・介護グッズを強化する理由は?
「うれしいお声をいただいていることや、介護士の方に商品を紹介いただいていることも把握しております」。こう話すのは同チェーンを運営する「しまむら」(本社、埼玉県さいたま市)の担当者。
入院や介護用グッズを強化する背景は「特に地方で、衣料品を購入できるお店が減少していることや、全国的な高齢者の人口比率上昇に伴い、商品の需要増加が予想されることが理由です」(同社担当者)。
病院近くの店舗では、入院必需品の下着とパジャマの売れ行きが好調ということも分かりました。
「下着やパジャマの売上データを見ても、病院や介護施設が近くにある店舗の方がその他の店舗よりも売上が高い傾向があります。また、実際に店舗社員からの品ぞろえや在庫追加の要望も多く、お客さまから支持されていると実感しています」(同社担当者)
店頭では一般的な下着のほか、前開きの肌着やブラジャー、介護向けのパジャマなどを取り扱っています。前開きの肌着はメンズ、レディースともに展開し、袖の長さは三分袖や七分袖など、ボタンの種類もスナップボタンやワンタッチテープなどがあり、さまざまな需要に対応。
「介護パジャマは『着脱簡単パジャマ』という商品をメンズ、レディースともに展開しています。ズボンのウエスト部分や裾にワンタッチテープを付け、着脱しやすい仕様です。前開き肌着、介護パジャマは全てメーカー商品となっています」(同社担当者)
「しまむら安心価格」の介護ユニフォームも
同社の公式オンラインサイトでは、介護職員向けのユニフォームも取り扱っています。
介護ユニフォーム(税込み1969円〜)は、S〜4Lとサイズが豊富で、男女兼用。現在はトップスのみですが、2026年中にはボトムスの取り扱いを始める予定です(2026年3月現在)。
「日本の急速な高齢化により介護需要が増大する中、介護人材の確保、定着を目的とした職場環境改善の取り組みが、各現場で進んでいます。こうした中で、今後安定した成長が見込まれるユニフォーム市場の動向と、出張販売で介護施設を訪問した際に寄せられた現場の要望を踏まえ、介護ユニフォームの取り扱いを開始しました。価格は税込1969円からの『しまむら安心価格』で展開しています」(同社担当者)
施設への出張販売、時間前の貸し切り営業も
2024年2月からは「買い物弱者」をサポートする出張販売や、営業時間前の貸し切りも開始しました。
「近くに衣料品店がなく普段お買い物の機会が少ない方や、外出することが困難な施設入居者の方にお買い物を楽しんで頂くことを目的とした、『お買い物支援サービス(しまサポ)』を実施しています。ファッションセンターしまむらが自治体の施設や介護施設に出向く『出張販売』と、店舗を1時間早く開店し、貸し切りにしてお客様にご来店いただく『お買い物ツアー』を実施しています」(同社担当者)
「ネットで気軽にまとめ買いしたい」要望に応えサイト開設
また、店舗でまとめ買いする顧客には、介護施設や障がい者施設、病院など、法人の利用者が多いことも分かり、2025年7月には個人でも法人でも利用できるまとめ買いオンラインストア「しまサポ直トク便(ちょっとくびん)」を開設。売れ筋は介護ユニフォーム、エプロン、タオル、肌着などが目立ち、「介護向けアイテムをネットで気軽にまとめ買いしたい」という介護職員らの負担軽減に一役買っています。
「当社は衣料品販売における社会インフラとしての役目を果たすことを経営理念のひとつとして掲げていますので、これまで以上に皆さまのお役に立てるように、全国各地へ商品の安定供給を続けたいと感じています。今後も、利用者様の声を反映した商品開発や、しまむら安心価格を維持できるよう取り組んで参ります」(同社担当者)
ファッションセンターしまむらの店舗数は1423店舗。国内外グループ合計2278店舗(2026年2月期末)。