さまざまな質問や相談にキリスト教プロテスタントの観点から答える対話AI(人工知能)「プロテスタント教理問答ボット(通称・カテキズムボット)」を開発した、と京都大などの研究開発グループが2025年12月に発表した。教会などでの活用やキリスト教への理解につながることが期待されるという。
京大とAIスタートアップ「テラバース」(京都市上京区)のグループは、過去に生成AI「チャットGPT」を活用して仏教対話AIを制作しており、その仕組みを用いた。
今回のAIには新約聖書と16世紀の宗教改革の中心となったマルティン・ルター著「小教理問答」、プロテスタント改革派の教義概説書「ウェストミンスター小教理問答」を学習させた。データ作成にはキリスト教の研究者が関わった。
カテキズムボットは、使用者からの質問や相談に対して最も関連がある原典の言葉を選んで回答し、さらに最新版のチャットGPTが追加の説明や解釈を提示する。
通称に採用した「カテキズム」はキリスト教教義の入門的な概説書で、重要な通過儀式前に行われる質疑応答などを意味する。今後は他のプロテスタントの文献も学習させる予定で、教会やミッションスクールでの導入、活用の可能性を探る。
ドイツやスイスのキリスト教ではAIの実験的な導入が始まっているといい、京大人と社会の未来研究院の熊谷誠慈教授は「日本でキリスト教徒は多くないが、クリスマスやバレンタインでなじみはある。AIを通じてキリスト教への理解を深めることで、グローバルな視点や宗教リテラシーを高めることに役立てたい」と話している。