「どうやったか解りませんが、猫部屋の中から猫がドアの鍵を掛けてしまったので救出しました」…そんな一文とともに投稿されたXの動画が注目を集めている。
投稿したのは、栃木県那珂川町で駄菓子と自販機を並べたスポットを運営する、なかよし自販機コーナー の広報担当・手塚純一 さん。猫部屋に閉じ込められた子猫を救うため、やむを得ずサンダーでカムロックを切断するという“緊急事態”だった。
夜の世話に行くと…猫部屋が開かない
異変に気づいたのは、夜の世話の時間だった。
「いつものように猫の様子を見に行ったら、鍵が内側から掛かっていたんです。動画の時間帯そのままですね」
猫部屋にいたのは、今年の夏に生まれたばかりの子猫、モコちゃん(雌)と、兄妹の トラくん(雄)。昼の15時ごろに鍵は開いており、その後、人が通るたびにドアへ飛びつく猫の行動から、偶然ドアのカムを回してしまった可能性が高いという。
天井近くでおびえる子猫…命優先の判断
部屋の中では、モコちゃんが扉から最も遠い天井近くまで逃げ、極度に怯えた状態。外からは南京錠で施錠されており、通常の開錠は不可能だった。
「命優先で判断しました。サンダーでロックを切り飛ばしました」
金属を切断する大きな音に、猫たちはさらに興奮。特にモコちゃんは衰弱しかけており、手塚さんは「捕まえるときは死にそうでした」と振り返る。一方、トラくんは元気に逃げ回っていたという。
「嫌われ役」は広報担当…それでも後悔はなし
救出にあたったのは、手塚さんとアルバイトの男性。しかし当の本人は、こんな“切ないオチ”も明かしている。
「捕まえたり病院に連れて行ったりしたのが自分なので、もともと猫にはあまり好かれていません。今回も距離感は冷え切ったままですね」
一方で、他のスタッフにはよく懐いており、猫たちとの関係自体は良好。Xのリプライ欄には「命優先、間違ってない」「猫には嫌われても人にはヒーロー」といった声が相次いだ。
再発防止は“物理的に不可能”に
今回の出来事を受け、今後の対策もすでに決まっている。
「もともとドアの鍵を紛失していて南京錠を使っていました。サンダーでカムロックを切ったので、もう内側から閉まることはありません」
結果的に、猫が再び“自力で施錠する”ことは不可能になった。
猫の行動力と、人の覚悟
ドアに飛びつき、偶然とはいえ鍵を掛けてしまう…。猫の予測不能な行動力と、それに即座に対応した人の判断力が交差した今回の一件。
「大事に至らず本当に良かった」
そんな安堵の声が集まる一方で、命を守るために“嫌われ役”を引き受けた広報担当の覚悟も、多くの共感を呼んでいる。猫たちは今日も、なかよし自販機コーナーの片隅で元気に過ごしている。