滋賀県守山市幸津川町の中洲こども園の園児が風船を飛ばしたところ、はるか約300キロ離れた場所までたどり着いた。見つけた男性が園に連絡をくれた。子どもたちは大喜びで、お礼の返事を書いた。「ひろってくれてありがとう」。風船が飛んだ先は-。
風船は、同園が11月1日の運動会前のセレモニーで「遠くまで飛んで行け」との願いを込めて、園児95人や保護者らが150個を飛ばした。こども園となって10周年を迎えた記念イベントだった。風船には同園の住所を書いた短冊状の和紙をひもでくくり付けた。
同3日夕、埼玉県秩父市の柴崎一郎さん(83)は自宅の庭で風船を拾った。風船は6個で、そのうち5個は破裂していた。和紙を見てインターネットで同園を探し、メールを送った。「木枯らし一番の西風に乗って、子供たちの夢が運ばれてきたようです」
同園は同5日に子どもたちに知らせた。子どもたちは喜び、埼玉県の場所や名産品を先生に教わった。同14日には、園を代表して5歳児クラスの18人が柴崎さんにお礼のメッセージを書いた。色紙を風船型に切り、言葉とともに同園のキャラクターのイラストなどを添えた。数人分ずつまとめて台紙に貼って完成させた。
園児の一人は「そこまで飛ぶとは思わなかった。柴崎さんに手紙で喜んでもらえるとうれしい」と笑顔を見せた。
高岡真理園長は「当日は風が強かったので遠くまで行ったのかな。子どもと園にとって貴重な体験になりました」と話した。
柴崎さんは、風船が届いたことに「夢が膨らむ話で、いろんな意味で元気が出た」とし、子どもたちに向けて「たくさん夢を持ち、実現するまで努力してほしい」とエールを送った。