キャバクラやホスト、風俗のキャストに挑戦する人の中には、「2年限定で」「大学時代だけのバイトとして」と期間限定を希望する人が、男女問わず多く存在します。若い時の貴重な時間で大きく稼ごうと思うと、決して間違った選択とは言い切れないでしょう。
ただ問題点があり、ナイトワークを始めると予定期間が過ぎてもダラダラ続けてしまう人が多いのです。期間限定のつもりでキャストの仲間入りをした人の過半数以上が、設定した期間を超えて専業になってしまうのも事実。うっかり長期滞在するキャストと、目標金額を達成して潔くやめる卒業組の違いは一体どこにあるのでしょうか。
夜職続けて早10年!?「ダラダラ」の域を超えたベテランさん
「25歳までにやめるつもりでいたんですけど、気づけば32歳。ナイトワーク歴は10年を超えました」と語るのは、ベテランキャストのマミさん(仮名)。大学4年の手が空いた頃に短期アルバイトとしてスナック勤務を始め、卒業時にはスパッとキャストを引退するつもりでいました。
しかし就職後もスナックを継続し、気づけば「あと1年」や「25歳までには」と期限延長を繰り返します。そして26歳の頃には、会社を退職し夜職一本の道へ路線変更するのでした(以下『』内、マミさん談)。
『Wワーク生活がキツかったのと昼の会社が薄給だったので、ほぼ勢いでやめました。その後も転職先を探しながら夜を続けていたんですけど、段々就活がダルくなり(笑)結局ナイトワークだけになっちゃいましたね』
また、26歳の頃にスナックからキャバクラへ移行したのも、就活をストップさせた理由だと言います。
『勤務してたスナックが閉店しちゃったんですよ。仕方なくキャバに移ったら思ったよりもお客さんが掴めて忙しくなり、就活を先延ばしに……。気づいたら32歳になってましたね。もうここまでダラダラいったら、40歳50歳になってもダラダラ続けてそうです(笑)』
マミさんのようなケースは、決して珍しくありません。最初から専業で生きる決意をして業界に飛び込む人は少なく、大抵は「気づいたら続けてた」タイプが大半なのです。
「スパッと卒業組」が3年間で貯めた金額はなんと……
マミさんとは異なり、大学1年~3年でナイトワークに見切りをつけた凛さん(仮名)。現在は一般企業に勤め、歓楽街とは無縁の生活を送る25歳の女性です。
大学に入学したての頃は居酒屋とガールズバーの二刀流でした。そこから徐々にキャバクラ、ラウンジと職を変えていきます。話によるとかなり稼いでいたようですが、高収入を得ている最中も考えはとても現実的だった様子です(以下『』内、凛さん談)。
『今はいいけど、一生続くお金じゃない気がしたんですよ。大学生ブランドを活かして営業していた部分もあり、専業になったら戦える自信がなかった。マジで枕とか、必要以上の店外もしたことありません。自分のできる範囲で留めたいと思ったら、絶対天井が見える。その先には進まない方がいいと判断して、サッサと引退しましたね』
3年間で貯めたお金は、なんと500万円。大学生にしては驚くような金額ですが、彼女曰く「想像以上に貯まらなかった」とのことで……。
『ブランド品も結構買っちゃったし、キャストとして頑張っていたら経費がかなり飛びました。あと、夜中まで働いて翌朝学校に遅刻しないためにはタクシー移動が必須(笑)アフター行ってタクシーの中で寝て登校した日は、数えきれないほど。実家住まいだった割には貯まらなかったな~と思います』
数字だけを見たら大金に感じるものの、実際の労力を考えたら彼女がこのような考えを持つのも納得でした。
期間限定と言っても、たくさんのお金を目の前にぶら下げられると迷いなく退職できないのがナイトワークの沼。本人が納得できていれば何の問題もないのですが、モヤモヤを抱えたまま過ごすと高確率でつまづいてしまいます。
正直なところ、やり切って歓楽街を卒業できる人は全体の3割も満たないのが現実です。多くの人は凛さんのように、「先が見えない」などマイナスな理由を見つけて去るのが一般的でしょう。
◆たかなし亜妖(たかなし・あや)
元セクシー女優のシナリオライター・フリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ゲーム会社のシナリオ担当をしながらライターとしての修業を積み、のちに独立。現在は企画系ライターとしてあらゆるメディアで活躍中。