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【中学受験】勉強そのものの楽しさや自身の達成感よりも「親の気持ち」を優先する子ども多く、ストレス過多に!?

まいどなニュース情報部 まいどなニュース情報部

株式会社スプリックス(東京都渋谷区)は、このほど「中学受験」に関する調査を実施しました。同調査によると、半数以上の子どもが「志望校のレベルに届かないプレッシャー」を経験しており、受験による自己肯定感の喪失、ストレスによる「12歳のメンタルクライシス」が課題として浮かび上がりました。

調査は一都三県(東京都/埼玉県/千葉県/神奈川県)に居住し、中学受験を経験した中学1~3年生とその親103組を対象として、2025年8月にCLT定量調査、インタビュー調査で実施されました。

調査の結果、「志望校のレベルに届かないプレッシャー」を経験している子どもは50.5%、「ストレス」を感じることが増えた子どもは67.0%におよぶことがわかりました。

また、「勉強の目的」については、「親をがっかりさせたくない」(50.5%)や「勉強で努力したり、いい成績をとると親が喜んでくれるのがうれしい」(44.7%)などに回答が集まり、勉強そのものの楽しさや自分の達成感よりも「親の期待に応えるため」になり、恒常的なプレッシャーの発散手段がない状況が明らかになりました。

一方で、約3人に1人が「勉強で先生や親の期待に応えるのがストレスに感じるときもある」(32.0%)という子どもも3割見られました。

次に、中学受験における「勉強や成績の介入度」を、受験を経験した親と子どもそれぞれに聞いたところ、親の95.1%が「関与した」と回答したのに対して、約半数の子どもは「もっと関与してほしかった」(50.5%)と回答しており、親と子で大きな認識のズレが生じているのが浮き彫りになりました。

「勉強にまつわる一番つらかったこと」としては、「遊ぶ時間がなくなったこと」(77.7%)が最多となり、「父に隠れて友だちと遊ぶ」「受験勉強中に父親に言われた『泣いてやる気が出るならいいわ』の一言が頭をよぎり泣くに泣けない」など、子どもの心に大きな負担を強いていることがわかりました。

調査を実施した同社は、「学びの目的が『自己の成長』ではなく『親の期待に応えること』へとすり替わっている。この転倒は、学習理論的にもモチベーション理論的にも極めて重大な課題」と指摘。

そのうえで「外的報酬(親の承認)に依存する学びは、一時的な成果を生む一方で、長期的には『学びの自律性』や『内発的動機づけ』を損なうことが、先行研究でも示されている」と述べています。

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【出典】
▽SPRIX調べ

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