アメリカのスーパーで出会った日本の味がSNS上で大きな注目を集めている。
「スーパーのお惣菜コーナーで買えるんだけど、今どきのアメリカでこの値段は凄すぎる。 しかも噂によるとこのスーパーのフードコートのキッチンで日本人が作ってるらしい。 太巻きなんてちゃんと煮た椎茸も入ったし、唐揚げ弁当のナポリタンは日本の味!レンコンも砂糖と醬油の甘辛味付けなんて日本だよね 」
とその模様を紹介したのはEllaさん。
おにぎり2個に漬物や唐揚、卵焼き、ナポリタンなどが入った弁当が9.99ドル。卵焼きや椎茸、かんぴょうなどの具が巻かれた太巻きが5.79ドル。日本以上に物価が高騰しているアメリカで、お手頃価格で本格的な日本の味が手に入るとは驚きだ。
Ellaさんにお話を聞いた。
ーーお住まいの地域は?
Ella:フロリダ州の真ん中よりやや北に位置する所にある大学の町です。日本のスーパーもなく、ラーメン屋や日本食レストランはありますが、どの店もオーナーは日本人ではありません。なので海老天をオーダーするとエビフライが出てくる事もしばしばです(笑)。
ーーそんな街でこんなに本格的な日本のお惣菜に出会えるなんて驚きですね。
Ella:アメリカの水準ではご飯がちゃんと炊けているというだけでも美味しいうちに入ってしまうのですが、こちらの寿司やお弁当はとても美味しく、味付けも薄味で日本人にはちょうど良いです。
付け合わせのナポリタンや唐揚げも日本の味です。実は今日もお弁当を買ってきたのですが、入っていた肉巻きフライが野菜やクリームチーズが巻かれていて美味しかったです。
食材はスーパーで売られているものを使っていると思うのですが、アメリカのアジアスーパーでは、日本ではあり得ないような品質の野菜が売られています。チョイスの幅が少ない中、色々ご苦労されているのではないかと思います。そんなご苦労を思うととてもありがたく、それが美味しさの一部でもあります。
ーーお値段も優しいですね。
Ella:アメリカのスーパーで売られている巻き寿司の価格帯は、私が載せた巻き寿司より2切れかもう少し多い程度で大よそ9ドルから14ドル程度。もっと高いものもあります。内容や量を考慮してもすごく安いと感じました。
またおにぎりについても、車で2時間ほどの町におにぎりを売っているところがありますが、1つでおおよそ4ドルから6ドル程度。それでサイズは日本のコンビニおにぎりよりやや小さいです。こちらのスーパーのおにぎりは日本のコンビニと同じくらいの十分なサイズで1つ2.79ドルです。
ーー作っているのはどんな方なのでしょうか?
Ella:その後、スーパーに行ってこのお弁当を作った方にお会いしてきました。仕事中で詳しいことは話せませんでしたが、30年以上食に関わる仕事をされているそうで、昔の仕事仲間だった方が渡米してこのスーパーで働くようになり、「ぜひこのスーパーで惣菜を作ってほしい」という流れになったそうです。50代くらい、すごく気さくな男性で、「何かリクエストがあればどうぞ」と言っていただきました。
ーー投稿に大きな反響がありました。
Ella:Xは他のSNSに比べて利用している期間が浅くフォロワーさんもすごく少なかったのですが、今回の投稿で気がついたらあちこちにシェアされ、いいねの数も増えていて正直驚いています。
全てのコメントを読んでお返事をしましたが、アメリカに住む日本の方がいかにアメリカの物価が高く感じていて、気軽に買える日本食もなかなか思うようにないんだなと改めて実感しました。日本のスーパーがあるエリアに住んでいる方は普通に日本ぽいお弁当やお惣菜を買えると思うのですが、このスーパーのような金額はなかなか難しいと思います。
◇ ◇
SNSユーザー達から
「えええええっつ、こんな値段でこの品質はBay Areaでは見られません。うらやましいです。」
「海外仕事でいっちばん食べたくなるセット 5年前にユーロにこれあったら、きっと毎日通ってましたね なんなら、お仕事離脱してニヤニヤ顔猛ダッシュで買いにいってたかも・・・」
「これがアメリカに!? 日本の惣菜そのものですね、感動」
など数々の驚きの声が寄せられた今回の投稿。感動的ではあるが、海外に住んで日本の味に触れることの困難も感じさせられる話題だった。