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テーブルマナー、フォークとナイフを使うタイミングがわからない漫画に共感「七色に輝いて知らせてほしい」

太田 浩子 太田 浩子

 披露宴のフランス料理のテーブルに並ぶ、ナイフとフォークなどのカトラリーのつかい方がわからないという漫画が、420.4万回以上表示されて話題になっています。

 「もずく@がんばってはたらく」(@mozuku_zqu)さんは、30代半ばになってもよくわかっていないこととして、ナイフやフォークのマナーをあげています。もちろん、置かれたカトラリーは外側から使うことや、食事が終わったらお皿の上に揃えて斜めに置くという基本知識はあります。

…が、料理を見て、これはナイフとフォークでいただくはずだと思って使ったら、給仕の人にさっとナイフを補充されたり、フォークだけで食べるに違いないと思ったら残っていたナイフを回収されたりと、どうも間違っているっぽいのです。

 さらにわからないのは正面に置いてあるスプーンです。「使いたい時に一回だけ使えるボーナススプーンか…?」と想像するもずくさん。しかし、デザートが運ばれてきた時にそのスプーンがお皿の横に置かれたことで、デザート用だったことを理解します。

 今使うべきなのかわからない時は、周りの人をチラ見して真似してみますが、それさえも間違っていることがあり、「多分死ぬまで、よくわからないんだろうな…」と思いながら帰路に着くもずくさんが描かれていました。

 この漫画には、共感するコメントが多数、寄せられました。

「テーブルマナーって難しいですよね… 初めて魚用のナイフ出たときはどう使ったらいいかわからなかったのでフォークだけで食べましたf(^_^;)」

「使う場面になったら七色に輝いて知らせてほしい」

「みんなわかってないから大丈夫です笑」

「結婚式場で働いている者です。自分の働いている場所ではお料理をお出しした際にどの食器を使っていただくかを伝えるようにと指導されています。皆様に安心してお食事や、その場を楽しんでいただけるように尽力してまいります。」

「覚悟を決めて、こう言おう『お箸ください!』」

 なかにはこんな悲劇も。
「円卓でパンをみんなが好きな側(左側のパンが正解)から取って食べたから、私のパンがなくなったことがある。円卓の向こう側でパンが寂しく残っていた。パンは早い物勝ち(違う)」

 もずくさんは、「実際に結婚式場やレストランで働いている方々から、『分からなければ気軽に聞いてください!』と言っていただいたのが印象的でした。知らなかったら恥ずかしいこと、聞いてはいけないことだと無意識に思っていました」と話しつつ、同じようによくわかっていないという人も多かったので安心したそうです。

「深く考えずに美味しく食べればOK」と知ったもずくさんでしたが、まだ遭遇したことのないフィンガーボウルの扱いだけは「決して飲まないように!!」とちょっぴり不安に思っています。

カトラリーの使い方に決まりはある?専門家に聞いた

 結婚式などのナイフとフォークの使い方に、分かりやすい決まりなどはあるのでしょうか。西洋のマナーに詳しい、食空間などの暮らしの文化が専門の大阪学院大学短期大学部の教授・土井茂桂子先生に、お聞きしました。

──ナイフとフォークが並んでいる場合、どのように判断して使えば良いのでしょうか。

 結婚披露宴などでカトラリーが初めから並んでいる場合は、原則外から使いますが、スープスプーンは時々、2番目に出てくる場合でも形状から1番外に置かれますので、「わからない」と思ったらメニューを読んで選び取りましょう。

──このあとスープが出てくるから、今は使う時ではないなと判断するということですね。ちょっと難しいですね。

 最初に前菜が出てきたのにスープスプーンが置いてあったら、それは置いておいて、スプーンより内側のナイフを使えばよいのでそれほど難しく考える必要はありません。

──なるほど。これはしてはいけないというようなマナーはありますか?

 お皿にナイフを置く場合、ナイフの刃面を外に向けて置かないことですね。刃先を外に向けるのは、相手に対して敵意を示すサインとなるので、その点は注意したほうが無難です。

──そんな意味があるのですね、気をつけたいです。お魚にスプーンが出てくる場合や、デザートがスプーンとフォークの場合なども悩ましいです。

 魚用のスプーン(フィッシュソーススプーン)は、ナイフの役割も持ちながら口に運んでよい特殊なものです。フィッシュ用は刃がフリルの様にカーブをえがいたり、装飾性が他のカトラリーより華やかなので、その点で区別できます。ちなみに、魚を切ったり、口元に運ぶ際はフリルのほうではない辺を使います。

 また、デザートの時にナイフとフォークではなく、スプーンとフォークが出てきた場合は、右利きの場合は右手に持ったスプーンを主につかい、左手で持ったフォークはスプーンにデザートをのせる際の介助的役割で使います。スプーンだけで食べられるなら、フォークは使わなくてもよいのです。

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