様子のおかしいカメラで写真を撮る「かみたば/Kamitaba」(@kamitabaphoto)さんが、改造したアンパンマンキッズカメラで撮影した写真で、ブダペスト国際写真賞(BIFA)で佳作を受賞しました。アンパンマンキッズカメラで撮れる画像の解像度は、たったの30万画素です。
現在販売されている一般的なコンパクトデジタルカメラの画素数は、500万画素くらいから。キッズカメラやトイカメラなどでなければ、1600万画素程度のデジカメが多く、30万画素がどれだけ少ないかがわかります。ただし、かみたばさんは画素数の少ないカメラで受賞を目指したのではなく、写真表現を突き詰めた結果、キッズカメラを選び、受賞しました。
「佳作相当なので賞としては小さいのですが、本気の写真機相手に30万画素のカメラで戦えたということは、僕にとって非常に大きな意味を持ちます。あとはファインアート部門で認められたというのも個人的に熱い…!
アンパンマンのキッズカメラでフォトコンに食い込んだ例は世界初。『世界で一番アンデジを上手く使える写真家』として、またひとつ称号を手にすることができました!うれしい!」(かみたばさん)
※アンデジ:アンパンマンキッズカメラ
受賞した写真は、モノクロの作品です。男性二人がベンチに座っている画像で、気温と湿度が高い空気が感じられるような、ぼやけた夢のような写真になっています。この写真を撮るために、かみたばさんはあえて解像度の低いキッズカメラを選びました。
受賞を伝えたXには、驚きとお祝いコメントが寄せられています。
「おめでとうございます!!発想が凄まじく天才的」
「技術力はモチロンですが、カメラに対する情熱で取られた賞のように思います。」
「『弘法筆を選ばず』って書いてる人結構いるけど、ここまでアンデジに固執してれば十分選びまくってると思いました🤣」
「あまりにも様子がおかしいです!!!」
「審査委員会『データ軽っ!』」
かみたばさんが使用したカメラは、「きょうはなに撮る?アンパンマンキッズカメラ」(8778円)をレンズ交換ができるように自ら改造したもの。シャッターを押すと、「次はなに撮る?」「とってもいい写真だね!」などと、アンパンマンがしゃべる仕様は大切に残しています。
アンデジ撮影の表現が、国際的なフォトコンテストで認められたことに驚きつつ、「もっと写真の楽しさや自由度の高さを伝えていきたいところです!」とかみたばさん。
ちなみに、一般的なミラーレスカメラで撮影した写真が、ファインアート部門(プロフェッショナル)で、銀賞を受賞しています。かみたばさんは「こちらの方が遥かに大きな賞なのですが、アンデジ4の佳作インパクトが衝撃的過ぎて霞んでいます…」と話しています。
◾️かみたばさんのX https://x.com/kamitabaphoto