サボテンを美味しそうに食べるヤマアラシの動画が話題になっている。
「チャーハン、サボテンを食す」と題されてXに投稿された動画には、トゲをとってもらったサボテンを前足で押さえて食べるヤマアラシの姿が。"チャーハン"とは、映像に映るヤマアラシの名前らしい。一心不乱にサボテンにかじりつく動画は、ポリポリムシャムシャと咀嚼音も良く、8万回表示を記録。ヤマアラシの可愛さはもちろんだが、チャーハンという名前の由来も気になる。投稿した茶臼山動物園(長野県長野市)のヤマアラシ担当、田村直也さんに話を聞いた
――サボテンを食べるのは初めてだったそうですが、その時の反応は?
田村:目の前に置き匂いを嗅いだ時点で食べ物と認識したようで、何の躊躇もなかったです。ヤマアラシは皮を削って捨ててから中身を食べる習性があるので、普段はリンゴやサツマイモを前歯で器用に皮を削って白身だけ食べています。サボテンはどうするかな?と観察していましたが、少し持ち辛そうではあるものの、いつも通り前足で固定して、皮も削らずそのまま美味しそうに食べ始めました。
――ご機嫌で食べる様子を見て。
田村:チャーハンは食いしん坊なので、なんでもよく食べるなあと感心していました。美味しそうに食べてくれるし、咀嚼音も魅力的なので、動画を皆さんにも見てもらおうと思い投稿しました。
――普段は何を食べているんですか?
田村:1日1食で、夕方にエサを与えます。餌の内容は、サツマイモ、リンゴ、小松菜、キャベツ、ニンジン、おやつにバナナを与えることもあります。
――ヤマアラシにチャーハンという名前が気になるのですが、由来は…?
田村:チャーハンは、秋田市大森山動物園からもらってきた子なので、名付けたのは大森山動物園の担当者の方。親しみがあるし、覚えやすく、可愛らしい名前になるので、生まれたヤマアラシの子供はすべて中華料理の名前を付けると言っていました。なので当園でも、生まれた子供には中華料理の名前を付けるようにしています。
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SNSでは「夢中で食べる姿と、ポリポリむしゃむしゃの音たまらない」「サボテンも食べるんだ!」「目も耳も幸せ」などの反響が集まった。
なお、チャーハンには4度の出産経験があり、子どもの名前は天津、アンニン、ショーロン、シューマイ、にくまん。他園に引き取られているそうなので、中華料理の名前のヤマアラシがいれば、チャーハンの家族かもしれない。
長野市茶臼山動物園 公式X
https://x.com/chausuyamazoo