普段は飛ぶか蟹歩きするカワセミが、地上を“えっほえっほ”と走っているように見える—。そんな一瞬を捉えた写真がXに投稿され、「走ってるの珍しい」「可愛すぎます」と大反響です。この奇跡的な写真を撮影したのは、鳥や虫、花を日常的に撮影している、しうぽーにゅさん(@kazantotaki)。一体なぜ、カワセミは地上を歩いていたのでしょうか。
「カワセミが飛び込む姿を撮る練習中でしたが、たまたま護岸を横に移動している姿も撮っていました。帰宅後に写真を見返すと、まるで走っているような一枚があって、思わず噴き出しました」
カワセミは通常、短距離なら“テテテ”と蟹歩き、長距離は飛翔で移動します。今回の場面では、飛行をやめて中途半端な位置に着地しようとした際、勢い余って2歩ほど進んでしまったとのこと。「もし本当に地上を走るカワセミがいたら、ぜひ見てみたいです」と笑います。
生き物の撮影は同じ瞬間が二度とない世界。撮影にあたり、しうぽーにゅさんが心がけるのは「撮って振り返り、改善する」という積み重ねだそう。「同じ被写体でも、去年より今年の方がいいと思える写真を残せるように意識しています」と語ります。
「カメラ設定や構図に迷っていては逃してしまうので、思い通りに操作できるよう日々練習しています。現場ではカメラ越しだけでなく、肉眼で広く見る、耳で音を拾う、風や気温を肌で感じるなど五感を使います。そうすることで行動の兆しが読め、次の瞬間に備えられます」
被写体の意外な一面を撮る魅力について尋ねると、「一瞬の仕草や表情を写真で見返せるのが楽しい。被写体、カメラ、見せ方、それぞれ奥が深く難しいですが、うまくいったときの達成感は格別です」と笑顔を見せました。