母乳育児をしている方なら、赤ちゃんの“遊び飲み”を経験したことがあるでしょう。周囲が気になって授乳に集中できないだけならまだしも、乳首を咥えたままキョロキョロしたり、時には歯茎だけでギュッと噛みしめられたりと、痛みに悶絶することもあります。とはいえ、そんな姿も周囲を気にし始めた成長の一環と思うと、少しだけ心に余裕が持てるのかもしれません。
母乳育児の通過儀礼として多くのママが経験する”遊び飲み”。そのリアルな日常を描いた作品『遊び飲み』を、あたらしいいきものさんがX(旧Twitter)で公開したところ多くの共感を集めています。
漫画に登場するのは、遊び飲み真っ只中の赤ちゃんと、その様子にひたすら耐えるママ。授乳の最中、部屋の外から足音がすると乳首を咥えたまま首をクイッと横に向けたり、光が見えるとそちらへ視線が行ったりと、赤ちゃんは授乳に集中してくれません。
さらに極めつきは乳首を咥えたまま、気になる方向へ勢いよく振り返る動き。ママはその痛みを「引きちぎられるのではないかと思った」と表現しています。苦痛の末にママが「痛いよ~やめて~」と声をかけると、赤ちゃんは「にこーっ」ととびきりの笑顔を返してきました。
その無垢な笑みに、怒るどころか無言で耐える修行僧になるしかないという、なんとも愛おしくも切ない育児あるあるが描かれています。
Xではコメント欄に、「にこーっには勝てませんね(笑)そのうち歯が生え始めると、また違った痛みを実感できますよ…」や「めちゃくちゃ痛いですよね(笑)歯が生えてきた頃に血まみれになったことがあります(泣) 痛い!と反応すると余計面白がるので無言で耐える姿は修行僧でした」などのエピソードが寄せられていました。そんな同作について、作者のあたらしいいきものさんに、当時の様子や心境などを聞きました。
ただ翻弄されていました…
ーいつ頃から遊び飲みが頻繁に起こるようになりましたか?
記憶が定かでないのですが、漫画用の記録によると生後二カ月半ばごろです。笑顔が出て、回りを見渡す余裕が出てきたころでした
ー赤ちゃんが遊び飲みを始めたことに対して、最初のうちはどのように対応していたのでしょうか?
対応という対応はできず、ただ翻弄されていました…。(笑)哺乳瓶も首を振って外れてしまうので、根気よく何度も口元をちょんちょんとつついてみること、みなさんご体験されてるような気がします。(笑)
ー赤ちゃんはどのような場面で気が散ってしまうように感じましたか?
音がすること、影が動くこと、光がさすこと全般です。まだ視力が発達しきっていないのか、そのぶん気配に敏感でした。家族が部屋に入ってくるとまず顔を向けますね…。
ー赤ちゃんの無邪気さとそれによる痛さ…どんなお気持ちでしたか?
終始「コンニャロウ」ということだったようです。痛いことへのツッコミと、それでいて笑顔を向けてくることへのおかしみと、小憎らしくもほほえましく受け止めていました。
ー発語前の赤ちゃんともし会話できたら、どのようなことを伝えたり聞いたりしたいですか?
発語前ゆえの「置かれて見ているだけ」の感じがかわいくて、特に会話への欲求はなかったのですが、聞けるならお世話のための快不快の場所を教えてもらえると助かっただろうなと思います。また伝える方に関しては、言葉でなくとも、だっこできて幸せだ、あったかい、そういうことが伝わってたらいいなと思います。
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