当初、11月になると偏西風が日本付近で南へ蛇行し、急に寒くなる予想でした。ところが、最新の資料では、11月になっても、偏西風は日本の北を流れやすく、高温傾向になる可能性が出てきています。秋はゆっくり深まることになるかもしれません。12月になると、冬らしくなる見込みです。
冬の訪れが当初の予想より遅れる可能性
当初、11月になると偏西風が日本付近で南へ蛇行するため、九州から関東を中心に北風が吹きやすく、急に寒くなる予想でした。
ところが、最新の資料では、11月になっても、偏西風は日本の北を流れ、日本付近は暖かい空気に覆われる可能性が出てきています。
上の図は、11月の上空1500m付近の気温の予測です。左の図は、当初の予測で、朝鮮半島付近が青色、九州から関東付近はほとんど色がついていないエリアで、平年並みか平年より低くなっています。右の図は、最新の予測で、日本付近はオレンジ色のエリアで、平年より高くなっています。
11月も、高温傾向で、秋はゆっくり深まることになるかもしれません。
さらに、当初の予測では、対流活動が活発な海域は、インド洋赤道域から南シナ海付近でしたが、最新の予測では、フィリピンの東や沖縄の南付近まで対流活動が活発です。このため、日本付近に南から湿った空気が流れ込みやすいでしょう。関東など太平洋側の地域を中心に、秋晴れは少ないことも考えられます。
今後、最新の長期予報をご確認ください。
師走は冬らしく
12月になると、偏西風は日本付近で南へ蛇行する予想です。寒気が、日本に西回りで流れ込みやすく、師走らしい寒さになるでしょう。
高温傾向の秋から、急に冬らしい冬になると、寒さが一層体にこたえそうです。冬用の寝具を干しておくなど、冬支度はしっかりと進めておくとよいでしょう。