【朝ドラおむすび】ルーリー役みりちゃむの魅力とは…制作統括に聞いた リアル“ギャル”で俳優の実力にもお墨付き

佐野 華英 佐野 華英

連続テレビ小説『おむすび』(NHK総合ほか)の第2週「ギャルって何なん?」では、結(橋本環奈)の姉・歩(仲里依紗)に対する思いと「ギャル」に対する葛藤が徐々にあらわに。同時に結の家族やハギャレンのメンバー、高校球児たちなど、結の周囲の人々の背景も少しずつ明らかになってきた。

本日放送された第9回では、ハギャレンのメンバーである真島瑠梨、通称「ルーリー」の複雑な家庭環境と彼女の孤独が垣間見え、第4回でルーリーが言った「うちらはハギャレンを守りたいだけ。うちらの居場所ここしかないから」という言葉の真意がわかってきた。そんなルーリーを演じるみりちゃむの俳優としての魅力について、制作統括の宇佐川隆史さんに聞いた。

2000人超えの大規模オーディションで選ばれた、個性豊かな若手俳優たち

みりちゃむの『おむすび』への起用理由について、宇佐川さんはこう語る。

「今回、ハギャレンのメンバー4人…ルーリー役・みりちゃむさん、リサポン役・田村芽実さん、スズリン役・岡本夏美さん、タマッチ役・谷藤海咲さんと、陽太役・菅生新樹さんは、オーディションで選ばせていただきました。女性1864件、男性391件と、有名無名問わずたいへん多くの方に参加いただいた大規模なオーディションです。みりちゃむさんには、発する一言目から心を奪われました」

「オーディションで『ギャルを辞めようと思っている人』という設定で演じてもらったのですが、それがとてもリアルで。お芝居の経験をたずねると『ほとんどない』と。じゃあなぜそんなに心に迫る演技ができたのかと聞くと、『友達に似たような境遇の子がいたから、その子を思い浮かべて演じました』とおっしゃるんです。自分の経験を素直に演技に反映できる人なんだなと、感動しました」

ハギャレンメンバーは「ギャルを魅力的に見せるために」高め合っている

みりちゃむは雑誌『egg』などで活躍するモデルで、バラエティ番組でのワードセンスあふれる発言にも注目が集まるリアル“ギャル”。彼女のバックグラウンドは、ルーリーという役にどんな影響を及ぼしたのだろうか。宇佐川さんはこう続ける。

「みりちゃむさんは令和のギャルですが、ルーリーは平成のど真ん中を生きるギャル。実際のみりちゃむさんのスタイルが、もしかすると演じる上での足枷になるんじゃないかと思ったりもしました。ご自身も、そのギャップに最初は苦労されていたようです。でもちゃんと努力でチューニングしてきたんです。ご自身の『ギャル性』を保ちながら、考証の方からレクチャーを受けて平成のギャルについて学び、その2つをうまくハイブリッドさせて、ルーリーという人物をつくり上げてくださいました」

「みりちゃむさんを起用したいちばんの理由は『ギャルだから』ではなく、彼女の人としての魅力と、俳優としてのポテンシャルの噛み合わせの良さです。体当たりで、自分というものを臆することなく出していく彼女のお芝居を『ぜひ皆さんに見ていただきたい』という思いでした」

「みりちゃむさんの演技には独特の“間”があって、そのリズムが他の俳優さんにも波及していくんですね。ハギャレンメンバー4人が互いに影響し合って、『どうしたらギャルを魅力的に見せることができるか』ということを高め合っているのを感じます」

明日放送の第10回では、ルーリーと向き合う結の心に、「ある変化」が起こる。ハギャレンたちの今後にも注目だ。


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