「新紙幣3人を並べるだけの一人遊び」
そんなお札を使ったおもしろ動画をSlit Animationさん(@SlitAnimation)が作成。X(旧Twitter)に公開したところ、5万近くのいいねが付く反響となりました。
用意されたのは、新紙幣の一万円札、五千円札、千円札。少しずらしながら重ねられています。そこにもう一枚紙を重ねると――。
なんと、お札の肖像の人物たちが、ドレスを身に纏った踊り子に変身しました!驚くのはここからで――。Slit Animationさんが透明なシートをかざし、少しずつ動かすと…。
なんと!彼らが足を高く上げ、華麗なダンスを踊りはじめたではありませんか!なぜ動くの?と、不思議に思いつつも、偉人たちが華麗に舞う姿に思わず笑ってしまいます。
「すげー!動いてる!!」
「しょーもないけど、こういうの好き(笑)」
「発想が素晴らしいです笑」
「思わず笑いが止まらず元気になりました」
「彼らもこんな扱いされるとは思わなかっただろうなww」
リプ欄にも驚きと称賛のコメントが多数寄せられました。
また、Slit Animationさんは、旧紙幣でも同様の動画を作成。野口英世や福沢諭吉、夏目漱石、聖徳太子といった歴代のお札の肖像となった偉人たちが、コミカルに立ち回る姿にも注目が集まっています。
そもそもスリットアニメーションって?
お札の偉人たちが動いてしまうという、一見摩訶不思議な現象。
実はこれ、投稿者のアカウント名が示す通り、“スリットアニメーション”という技術を使ったものだといいます。
一体、スリットアニメーションとはどのような手法なのでしょう。なぜ動いて見えるのでしょうか? Slit Animationさんに聞きました。
――なぜ絵が動いて見えるのでしょう?
Slit Animationさん:6コマのパラパラ漫画を描いて、1枚に合成します。スリットシート(上にかぶせる透明な部分とと色付きの部分が縞模様になったシートのこと)の隙間がちょうど6分の1だけ見える間隔になっていて、スライドさせるとパラパラ漫画のように見えます。
(※合成する絵のコマ数は任意。スリットシートの隙間の間隔は合成絵のコマ数に応じて変更)
――人間の錯視をうまく利用した技術なのですね!あれ?でも今回の動画で上に当てているシートは全体が透明で、隙間はなかったように思うのですが…?
Slit Animationさん:透明のスリットアニメーションは、厳密にはスリットアニメーションではないのですが“レンチキュラー”という突起が均等に並んだシートを使用しています。「1つの突起の中に6コマ分」入れることで、スリットアニメーションと同じような錯覚現象が起きています。子供のおもちゃで、「角度を変えると絵柄が変化して見えるカード」がありますが、それと同じ原理です。ただ、今回の場合は角度を変えるのではなく、スライドさせているのです。
――なるほど。では、見る位置によっても見え方は変わるのでしょうか?
Slit Animationさん:そうです。スライドではなく「角度を変えて」も動いて見えます。
――今回新紙幣を題材にした理由は?
Slit Animationさん:深い理由はないですが、強いて言うと、新紙幣がすべて手元に揃ったからでしょうか。千円札は以前から何度も見かけていたのですが、その他の紙幣がはじめて手に入り、すべてのお札が揃ったっていうことで。
――旧紙幣を使った動画も公開されていますが、ご自身のお気に入りは?
Slit Animationさん:聖徳太子が恐竜に追いかけられるものです。お札もレアですし、作るのも相当苦労したのですが、誰からもイジってもらえないので悲しいです(笑)。
◇ ◇
これまでにも、紙幣を使ったネタ画像や動画は数多く話題になってきましたが、それらのなかには、紙幣を奇抜な形になるように折ったり、何度も折り重ねたりするものも多くありました。しかし、今回のSlit Animationの動画では、お札はほぼ原形で綺麗な状態を保っており、にもかかわらず独創的な作品に仕上がっているのが印象的ですね。
独自の感性をもって作品を手掛けられているSlit Animationさん。ご自身のYouTube Channelやホームページでは、スリットアニメーションの仕組みや実際の作り方などについて、より詳しく解説されています。
■Slit AnimationさんのX(旧Twitter)はこちら
→https://x.com/SlitAnimation
■Slit AnimationさんのYouTube Channelはこちら
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