「赤ちゃんとのお出かけ」でパパ・ママが最も苦労したことはどのようなことなのでしょうか。ピジョン株式会社(東京都中央区)が実施した「育児の苦労と周囲の理解の重要性」に関する意識調査によると、育児中のお出かけ時において、8割強が「不便さや苦労」を感じていることがわかりました。具体的には「荷物が多い」という物理・身体的な苦労が最も多くなったそうです。
調査は、乳児(0~3歳)の子育てに携わっている全国の20~49歳の男女1000人(男女各500人)を対象として、2024年6月にインターネットで実施されました。
調査の結果、育児中のお出かけ時においては、全体の85.4%が「不便さや苦労を感じたことがある」と回答しました。
具体的には、「荷物が多い」(46.3%)という物理・身体的な苦労が最も多く、次いで「飲食店や公共の場で赤ちゃんがじっとできない」(41.4%)、「飲食店や公共の場で赤ちゃんがぐずる・泣き止まない」(39.9%)などの公共の場で周囲の目を気にしていることがわかりました。そのほか、「ベビーカーで電車やバスなどの公共交通機関に乗りづらい」(24.9%)といった意見も挙げられています。
その一方で、赤ちゃんとのお出かけの際に、「周囲の人からの配慮や手助けがあって、良かった・うれしかったと感じたことがあった」(64.4%)と答えた人は6割を超えたものの、「よくあった」と答えた人は16.2%に留まり、周囲からの配慮や協力が限定的であることもわかりました。
周囲の人からの配慮や手助けでうれしかったこととしては、「赤ちゃんが泣いたときなどに微笑みかけてくれた、静かに見守ってくれた」(24.6%)、「親切な声掛け、あやしてくれる、遊び相手になってくれた」(24.0%)、「赤ちゃんを抱えているときなどにドアを開けてくれた」(23.6%)、「電車やバスに赤ちゃんと乗るときに席を譲ってくれた」(22.7%)などの意見が上位に挙がりました。
また、赤ちゃんとのお出かけの際に、「周囲の人からあったらうれしいと思う配慮や手助け」については、「赤ちゃんが泣いたときなどに微笑みかけてくれる、静かに見守ってくれる」(42.5%)、「赤ちゃんを抱えているときなどにドアを開けてくれる」(37.2%)、「飲食店などでベビーカーが通れるように道を譲ってくれる」(36.1%)、「電車やバスに赤ちゃんと乗るときに席を譲ってくれる」(35.6%)などの意見が上位に挙がり、ママ・パパが外出時に周囲からの具体的なサポートがあると嬉しいと感じていることがわかりました。
最後に、育児について「地域や社会で更なる理解が必要だと思いますか」と尋ねたところ、全体の88.4%が「更なる理解が必要」と回答。
また、「赤ちゃんが生まれる前と後で、赤ちゃんのいる生活についてイメージにギャップがありましたか」という質問に対して、「ギャップがあった」と回答したママ・パパが61.0%に上ることから、ママ・パパ自身も赤ちゃんが生まれる前は育児をイメージしきれていなかったと感じており、社会全体で育児に対する理解を深めていく必要性も示唆されました。