「『虎に翼』撮影中はスカートを一度も履いてない」よね役・土居志央梨の役作り 梛川チーフDの演出術とは

佐野 華英 佐野 華英

 今週放送された連続テレビ小説『虎に翼』(NHK総合ほか)21週「貞女は二夫に見えず?」では、「竹もと」で開かれた寅子(伊藤沙莉)と航一(岡田将生)の“結婚”パーティーに懐かしい面々が大集合。そんな中、山田よねを演じる土居志央梨が、インタビューに応えてくれた。

 “マニッシュ”なよねを演じるにあたって、身のこなしにも気を遣ったという土居。役作りについてこう話す。

「普段の生活でも『よね』が染みついちゃっていました」

「スーツを着てポケットに手を入れる仕草があるんですが、よねはずっとそうして生きてきている人なので、それが取ってつけたように見えてはいけない。慣れ親しんだ仕草に見えるように意識しました。普段から身のこなしが板につくように、『虎に翼』の撮影中はたぶんスカートを一度も履いていないと思います。やっぱり、現場に来るときにスカートを履く気持ちにはならなくて。普段の生活でも『よね』が染みついちゃっていました」

 朝ドラへの出演は、主人公・千代(杉咲花)のお茶子の先輩・富士子を演じた『おちょやん』(2020年後期)に続いて2作目となる土居。『おちょやん』のチーフ演出で、『虎に翼』でもチーフ演出をつとめる梛川善郎監督との絆についても語ってくれた。よね役での起用は、梛川監督の推薦だった。

“策士”梛川チーフDの演出術

「梛川さんは、よねとしての起用理由については最初、何もおっしゃらなかったんです。私もなんとなく聞かないようにしていたんですけど、撮影の折り返しの頃に、こっそり聞いてみました。そうしたら、『ちょっと外側に立って、周りのみんなを冷静に見てる感じが“よね”だと思った』と言ってくださって。自分でも意外でした」

 そんな梛川監督の演出術について聞くと、

「“策士”ですね。役によって、役者によって、さらにその役者の状態によって、ものすごく細かく演出を使い分ける方。ご自身が、わーっと演じて見せて、テンション感を伝えてくれるときもあれば、小さな声で感情をひとつひとつ整理して伝えてくれるときもあれば、何も言わずにじっと見ているだけのときもある。しかも、私だけじゃなくて全ての役者さんに細かく対応されているので、本当にすごいと思います。とんでもないキャパシティのある方だなと」

 と絶賛。監督たちによる細やかな演出と、俳優たちの名演が響き合っているのが伝わってくる。物語はいよいよラストスパート。最後に視聴者へのメッセージをくれた。

「いつもたくさんの応援を本当にありがとうございます。今後は『リーガルドラマ』としての『虎に翼』に注目していただきたいなと思います。法廷のシーンがたくさん出てきます。最後の1秒まで全員で力を合わせて頑張りますので、ぜひ楽しんでいただければと思います」

『虎に翼』番組公式サイト

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