熊本県内のある場所で64匹も多頭飼育崩壊が起きました。大半のワンコたちは後に保護されましたが、3匹のワンコだけが1年以上保健所に収容されたままでした。
保健所にもいつまでも収容動物の医療ケア・エサなどを負担し続けられるものではありません。殺処分まで「待ったなし」と迫ったとき、地元のボランティアチーム・はちボラの代表・高野さんが立ち上がりました。
「なんとかしてこの子たちを幸せにつなぎたい」と、ブログで発信すると、これを見た福岡県のボランティアチーム・わんにゃんレスキューはぴねす(以下、はぴねす)の代表が心を打たれ、すぐに連絡。
行き場を失った3匹のうち、はちボラのメンバーから見て「この子は一番早く出してあげたい」と思うワンコ・オドッパちゃんをはぴねすで引き取り、世話することにしました。
人気のある「若く健康な子」とは真逆のオドッパちゃん
保護犬を迎え入れる里親希望者さんでも、「若く健康な子が欲しい」という要望が多いのが現実ですが、オドッパちゃんはその真逆でした。
推定10歳ほどのシニアで、脇腹周りに腫瘍がありました。さらに歯がほとんど抜け落ちており、下顎は溶けているのか小さくなっています。
「健康」とは言えない状態ですが、はぴねす代表は熊本の高野さんチームから受け取った命のバトンを、必ずや里親さんへと渡すべく、オドッパちゃんの手術を行うことにしました。
懇意のドッグラン経営者が里親希望を申し出てくれた
手術は無事に済み、術後こそグッタリしていたオドッパちゃんでしたが、すぐに回復。動物病院のスタッフに甘えたり、誰にでもフレンドリーな性格であることが伝わってきました。
程なくしてはぴねすの保護犬たちがいつも利用している福岡県宗像市のドッグラン・フリーダムを経営するママさんが、オドッパちゃんの存在を知ると「うちで迎え入れたい」と申し出てくれました。
オドッパちゃんは先住犬ともすぐなじみ、ママさんパパさんにも甘え、ここで正式譲渡。見事幸せな第二の犬生を掴みました
心ある人たちの「命のバトン」で3匹とも幸せな犬生へ
冒頭で触れた「1年以上保健所に収容」のオドッパちゃん以外の2匹もまた、はちボラのメンバーの尽力により、それぞれ幸せをつかむことができました。
心ある人たちによる命のバトンが次々につながり、殺処分まで待ったなしの絶望の淵から一転、安心して過ごせる「ずっとのお家」をつかむことができた3匹。それぞれの穏やかな犬生が1日も長く続いてくれると良いなと思いました。
わんにゃんレスキューはぴねす
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はちボラ
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