ブリーダーから保護された柴犬 子犬のようなあどけなさにみんながほっこり チャレンジ重ね幸せつかむよ

松田 義人 松田 義人

2023年暮れ、ブリーダーの元にいたメスの柴犬、きなこ。推定5〜6歳の美人さんで、ある団体が保護した後、アイドッグ・レスキュー隊で世話することになりました。

当初は少々びくびくしていましたが、すぐに人間に馴れ、笑顔で歩み寄ってくるような明るい性格であることがわかりました。

明るい性格に加え運動神経も抜群

まずは避妊手術を実施することにしましたが、この時期は年末で動物病院は大混雑。待ち時間の間、スタッフはきなこを連れて付近を散歩させることに。

元繁殖犬は満足な散歩を経験したことがないケースも多く、散歩トレーニングに時間を要することがあります。しかし、きなこは上手にスタスタ歩きました。人間とすれ違うときには少し身構える様子を見せましたが、通り過ぎる車には怖がらず、むしろ「あれは何だろう」と興味津々。好奇心旺盛で運動神経が抜群ということがわかりました。

また、食欲も旺盛。ブリーダーの元では満足なご飯をもらえていなかったためか、慌てて早食いします。

「そんなに慌てて食べなくても大丈夫だよ」と声をかけると、尻尾をフリフリする姿がとてもかわいいです。しかし、食事中はご飯以外のものが目に入らない様子もまたきなこらしいです。

ご飯を前にした「嬉ション」スプリンクラー

こんなにかわいいきなこですが、いくつかの「ちょっと困る」問題点も。

その一つが「ご飯がうれしすぎておしっこを漏らしてしまう」問題。ご飯をもらう際、あまりのうれしさにおしっこを漏らし、グルグル回り始めることもあり、その結果スプリンクラー状態になってしまうことがあります。この齢まで「繁殖犬」としてしか扱われてこなかったため、行動は子犬のようです。

今のところ、きなこが特訓していることは「自分の名前」「おいで」「ご飯前にケージに入ること」「ご飯前に落ち着くこと」です。きなこは明るくお利口です。日に日に言葉を理解してくれる様子もあり、今後も人間との生活を一つずつ覚えていってくれるように思います。

幸せな犬生を目指して日々成長中

保護からここに至るまでの間、きなこは里親会やドッグカフェのデビューも果たしました。里親会では、少し怖がって本来の明るさを発揮できませんでしたが、ドッグカフェではすぐに馴染んでうれしそうにグルグルと回りました。

「もしや、またスプリンクラーが!?」とスタッフが慌てる前に、きなこは程なくして落ち着き、何かを見つめていました。視線の視線の先は…ドッグカフェの厨房でした。やはりご飯には目がなく、美味しそうな匂いに敏感です。

もちろん、この後にご馳走をもらってご満悦のきなこ。そのうれしそうな笑顔を見ると、周囲も顔がほころんでしまいます。

こんなにかわいいきなこ。ずっとの家を目指して、成長を続ける毎日です。

アイドッグ・レスキュー隊
https://aidog.jpn.com/

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース