2024年「4月こと座流星群」の見頃・特徴・観測条件は?

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2024年の4月こと座流星群が、まもなく見頃を迎えます。2024年の4月こと座流星群は、2夜に分けて観測チャンスがあります。厳しい寒さが落ち着き、屋外での天体観測がしやすくなったこの季節、ゆっくりと流星探しを楽しんでみませんか。

この記事では、2024年の4月こと座流星群の見頃のほか、観測できる流星の予想数、流星群の基本情報や観測のポイントなどを解説します。「流星を観測してみたい」「4月こと座流星群について知りたい」という方は、ぜひ参考にしてください。


2024年の4月こと座流星群の見頃は4月22日・23日の2夜!

2024年の4月こと座流星群は、「4月22日(月)の午前0時から午前4時にかけて」と「4月22日(月)の午後11時から23日(火)午前4時にかけて」に見頃を迎える予想です。極大(活動のピーク)を迎えるのは、4月22日(月)午後4時ごろです。

2024年の4月こと座流星群で1時間あたりに観測できる流星の数は、5個程度です。春の夜空を楽しみつつ、気長に流星を待ちましょう。

空に明るい月が出ている場合、暗い流星は月の明るさに隠されてしまうため、流星観測が難しくなります。2024年の4月こと座流星群が見頃を迎える4月22日(月)~23日(火)ごろの月は、満月間近です。満月に近い月ほど明るく、夜間の出現時間も長いため、残念ながら2024年の4月こと座流星群における月の条件はよくありません。

ただし2024年の4月こと座流星群は、2夜に分けて観測チャンスがあります。天気予報星空指数も参考に、ぜひ観測してみてください。


4月こと座流星群とはどんな流星群?基本情報を押さえよう

4月こと座流星群は、例年4月22日ごろに極大を迎える流星群です。観測できる流星数は、基本的にそれほど多くはありません。2024年の4月こと座流星群も、1時間あたりに観測できる流星の数は5個程度と予想されています。

4月こと座流星群の母天体は、サッチャー彗星(C/1861 G1 Thatcher)です。1861年に出現した彗星で、太陽の回りを約400年の周期で公転しています。

「こと座流星群」という名称に馴染みがある方も多いかもしれませんが、正式名称は「4月こと座流星群」です。2009年8月に開かれた国際天文学連合(IAU)の総会で名称が確定しました。正式名称に「4月」が入っているので、流星の出現時期が特に分かりやすいですね。

2023年6月時点において110の流星群の和名が設定されていますが、すべての流星群の和名に「○月」といった出現時期が含まれるわけではありません。流星群の和名の設定には、原則として学名を一定のルールで和訳した形式が用いられています。

たとえば学名が「星座名」だけであれば、「星座名(和名)+流星群」の和名が基本となります。ペルセウス座流星群(学名:Perseids)やオリオン座流星群(学名:Orionids)などがこちらのルールに当てはまります。

一方、学名が「月+星座名」の場合、原則として「○○月(略称含む)+星座名(和名)+流星群」が正式名称となります。4月こと座流星群の学名は「April Lyrids」なので、「4月」が付くのですね。同じように月名が付く流星群には、10月りゅう座流星群(学名:October Draconids)や、12月いっかくじゅう座流星群(学名:December Monocerotids)などがあります。


4月こと座流星群群の観測時に知っておきたいポイントを紹介

2024年の4月こと座流星群群の観測ポイントをチェックしておきましょう。

■観測する時間
2024年の4月こと座流星群群は、「4月22日(月)の午前0時から午前4時にかけて」と「4月22日(月)の午後11時から23日(火)午前4時にかけて」が見頃です。夜間の天体観測は、周囲の安全に気をつけましょう。また、観測の際に身体が冷えることもあります。天気予報で気温を確認しておくことがおすすめです。

■観測する方角
観測する方角にこだわる必要はありません。ひとつの方角に集中せず、空を広く見渡しましょう。放射点(※1)を中心に四方八方へ放射状に飛び出すように流れて見える流星は、夜空のどこにでも出現します。そのため、一点ではなく空全体を眺めるほうが、より多くの流星を捉えやすくなります。

■観測する場所
流星の観測に適しているのは、街明かりが少なく、空を広く見渡せる開放的な場所です。人工の明かりは、流星観測の妨げになってしまうためです。目が暗さに慣れるまでには時間がかかるため、最低でも15分間は観察を続けましょう。

■観測する方法
肉眼での観測が一番おすすめです。天体を拡大して見る望遠鏡は、流星のように広い範囲の現象の観測には不向きなためです。星座早見盤があれば、流星観測の合間に、夜空に広がる星や星座を楽しめるでしょう。楽な姿勢で観測したいときは、背もたれの角度を調整できるイスや、上に寝転べるレジャーシートが役立ちます。

※1:流星群の流星が四方八方に流れるその中心となる点のことを「放射点」と呼びます。この放射点の高度が高くなるほど、流星の出現数が増えます。


観測チャンスは2夜!2024年の4月こと座流星群群を楽しもう

2024年の4月こと座流星群の見頃は、「4月22日(月)の午前0時から午前4時にかけて」と「4月22日(月)の午後11時から23日(火)午前4時にかけて」となる予想です。1時間あたりに観測できる流星の数は、5個程度と予想されます。星空指数も参考に、ぜひ観測にチャレンジしてみてください。

4月も下旬ではありますが、夜間の天体観測は身体が冷えやすいので注意しましょう。天気予報を確認し、適切な服装で観測してください。

参考:国立天文台

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