東京在住の大学生、北海道・稚内駅で「先週も来てました?」 その真相は…「駅員さんの驚いた表情が目に浮かぶ」「これは依存症」

宮前 晶子 宮前 晶子

『改札時の稚内駅にて… Me「お願いします(切符を渡す)」 駅員さん「間違っていたら申し訳ないのですが…先週も稚内に来られていましたか?よくお見かけする気がしまして…」 Me「あ~先週も来ました(笑)今年はこれで5回目ですね」 駅員さん「札幌辺りにお住まいなのですか?」 Me「東京です」 駅員さん(???) 』

鉄道での旅をこよなく愛し、日本全国を巡る大学生の旅鉄Nさん(@tabitetu_N)が、X(旧ツイッター)に2月25日に投稿した、日本最北の駅・JR稚内駅の駅員さんとの会話が話題を呼んでいる。

自動改札機がない稚内駅だからこそのエピソードについて、「駅員さんに認められたことで稚内依存性の症状が一段上がった」とつぶやく旅鉄Nさんは、趣味欄に「稚内」と書くほど稚内好き。もはや稚内フェチと呼ばせてもらいたい域に達している。深まるばかりの稚内への愛、鉄道で旅することの魅力を聞いた。

好きでたまらない…今年は30回訪れたい

2月25日時点で今年5回めの稚内訪問となることに驚いたのは駅員だけではなく、「これは稚内依存症」「稚内は近場を実際にやる男」とフォロワーからツッコミが。「駅員さんの驚いた表情が目に浮かびます」「もう稚内駅員の中で有名になってそう」や「私も昔は中毒になりそうでした。駅前のひとしのお店のカニメシ、日帰り温泉の童夢にはまり、横浜から稚内を何往復も」とのリプライも。

「気づいたら、今年5回めだった」とのことでこの投稿後、3月6日の取材の際には6回めの稚内行きを終えている。

『最北の終着駅』という響きに憧れて、同駅に初めて降り立ったのは6年前。3年前から足繁く通うようになり、「迷ったら稚内 → とりあえず稚内 →さあ行こう稚内 →やっと着いたよ稚内 →また行こう稚内 →また来ちゃったよ稚内」で、訪稚内37回に。現在も訪問回数を更新中だ。

旅鉄Nさんの住まいがある東京からの所要時間は最も短いもので陸路約13時間半。

主に利用するのは早朝に東京駅を出発し、札幌で4時間ほど滞在する経路。稚内には23時47分に到着するルートで片道34010円。また、途中の函館で1泊挟むこともあるそうだ。

いずれにしても、「東京と稚内はもう目と鼻の先、自分の中では近場という感覚になっています」。ある日のポストでは、「暇だし稚内にでも行こうかな 今なら9時半発の稚内に行ける最終のはやぶさに間に合うし」と投稿している。

長時間の電車移動になるが、「鉄道で移動すると東京周辺の大都会から東北の山々、北海道噴火湾沿いの海沿い、そして広大な平原と言ったようにシームレスに変化する風景を眺める事ができるのがとても魅力的です」と話す。加えて、「旅先に敢えて時間をかけて移動することで目的地に着いた時の感動も高まる。旅行がさらに楽しくなると個人的には考えています」と鉄道で旅することの醍醐味を教えてくれた。

それにしても、なぜ稚内なのか?という問いには「やはり日本の中で自由に移動することのできる北限という所に強く惹かれます。全国様々な場所に旅行している自分ですが、稚内には日本の果てという独特の雰囲気がある。そのことが自分を強く惹きつけているのだと思います」。いっそのこと、住んでしまえば、という声もあるが「稚内の街自体、大好きですが、住むのは違うんです。上手く言えないけども、最北の地を目指すという移動自体が楽しいんですよ」。 

特にお気に入りの場所は宗谷岬。最終電車で稚内到着後、深夜の宗谷岬にレンタカーを走らせたことも。温泉があるのも惹かれる理由に挙げる。

「稚内に超高頻度で行くのはアホだとかよく批判されますが。 個人的にここまで自分を魅了する街があるというのは、とても幸せなことだと思うんですよね。何ごとにおいても熱中できるものがあれば、人生は豊かになる、私にとってその熱中できるものが『稚内』という街だった、ただそれだけのことです」。

「今年は少なくとも稚内に30回は行きたい」と宣言。30回めの稚内行きをいつ達成するか、静かに見守りたいものだ。

■旅鉄Nさん @tabitetu_N

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