「幻のレコード」細野晴臣さん大学時代の自主制作盤が話題に…価格は?レコード店店長「ここまで状態良いものがあるとは」

小森 有喜 小森 有喜

「はっぴいえんど」「イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)」などの活動で知られる音楽家の細野晴臣さん(76)が1960年代、大学在学中に参加した自主制作レコードの存在がX(旧ツイッター)で話題になっている。中古レコード店で販売されているのを見た人が投稿し、ファンの間で「貴重すぎる」と衝撃が広がっている。

細野さんがバンド「エイプリル・フール」でデビューする前の1967〜1968年ごろ、立教大学在学中に制作に参加したレコード。4曲が収録されており、A面の1曲目「夏の日の海が」という曲のクレジットに「細野晴臣/奥山有子」と記載されている。細野さんは過去のインタビューで「友達が自主制作盤を作るから歌ってほしいと言われた」「女性と2人でデュエットした。盤もある」と語っており、このレコードのことを指しているとみられる。

今年1月中旬に「ディスクユニオン 平成J-POPストア」(東京都新宿区)で販売されているのを見つけた人が店の了承を得て撮影、投稿したところ「こんなの残ってるんだ」「プラチナ物」とファンの間で話題になった。

同店の松岡秀樹店長(44)によると、市場に出回っているものはごくわずかで「ここまで保存状態が良いものは初めて取り扱った。トップコンディションです」。白いジャケットだが黄ばみや目立った傷もなく、再生にも問題はないという。

昨年末にこの1枚だけを店頭に持参した人がおり、買取依頼を受けて驚いたそうだ。価格は同店で最高ランクの50万円をつけた。それでもXで話題になり、ほどなくして買い手がついた。

なお前述の「夏の日の海が」(※編集部注…ジャケットには「夏の日の海が青いぞ!」と表記、どちらが正確かは不明)以外にも、B面の「あほむすこ」という曲でも細野さんがコーラスで参加しているとされる。

「ここまで激レアな1枚がこの状態で見つかるというのはすごいこと」と松岡店長。昨年まで同店は「新宿日本のロック・インディーズ館」という名称で営業しており、リニューアルして以降も邦楽の古い作品を含め豊富に取り扱っている。「このレコードの価値を分かってくださっている方が、僭越ながら価値が分かるお店に持ってきてくださったということが大きいと思う。こうして話題になってよかったです」と話している。

    ◇    ◇

同店では、古今東西の邦楽のCDやレコードなど音楽ソフト全般を買い取っている。
・ディスクユニオン 平成J-POPストア
https://diskunion.net/shop/ct/shinjuku_jp

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース