4500万円の予算で探した憧れのマイホーム、住んでみたら「隣からタバコの煙」が…30代主婦が悩む近隣トラブル

ヨシダ コウキ ヨシダ コウキ

皆さんは、近隣トラブルで悩まされたことはありますか? 騒音問題であったり、近所トラブルなど原因は色々あると思います。こういった問題に住宅の購入前に気付くことは難しく、実際に住み始めてから気づくケースが多いようです。

子どもの成長をきっかけに

Kさん(専業主婦、30代、関東在住)は夫(30代、建材メーカー勤務)と子ども(3歳)の3人暮らしです。

賃貸暮らしをしていましたが、子どもが幼稚園に入園することをきっかけにマイホームの購入を考えていました。子どもは元気に動き回るので、マンションなどの集合住宅ではなく、広い間取りの戸建てがいいなと思っていました。

しかし、注文住宅をするには費用が多くなりますし、夫婦ともに住宅にこだわりがあるわけではないので、比較的お値打ちに購入できる建売を探すことにしました。

4500万円以内で、子育て環境を重視

早速、近くの不動産屋に相談に行きました。条件としては、4500万円以内で、子育て環境を重視して探してもらいました。多少駅から離れていても良かったのですが、あまり人通りが少ないのは防犯的に怖かったので、住宅街という条件もお願いしました。

その場で、何件か提案してもらい、後日内覧させてもらうことにしました。建売の家は幸いにも多く、選択肢がかなりあったので、周辺環境から、内装のつくり込みまで、かなり吟味して選びました。

その中の一つが、スーパーや大きな公園なども近く、かなり住みやすいと感じる環境でした。住宅密集地でもあり、昼間内覧した時には、子どもたちが遊んでいる姿も見られました。ファミリー層が多いエリアだとわかり、好印象でした。その後も夜や休日の日に内覧するなど、いろいろと問題がないことを確認し、夫婦ともに納得して購入に進みました。

あれだけ吟味して選んだのに

引っ越してから一週間ほどは、何も文句なく暮らしていました。しかしある時、タバコの匂いが部屋に漂ってきました。Kさん宅ではタバコを吸う人はいません。

原因は、隣に建つアパートでした。アパートの庭がKさん宅と隣接していて、アパートの住人が庭でタバコを吸っていると、臭いと煙がKさん宅に入ってきてしまうのでした。窓を開けていると、臭いが家中に充満してしまうほどでした。

これでは、まともに窓も開けられないし、せっかく子育てを考えて購入した住宅だったのに、逆に子どもに悪影響となってしまいそうです。

かといって、隣のアパートの人たちは、敷地内でタバコを吸っており、注意するにもできないので解決の仕方がわかりませんでした。

マンションであれば、管理会社を通して注意してもらうことはできると思いますが、戸建てなので、そういったところにも頼れないでいます。

「購入前の見学などの時には一切気づかなかったのが残念でなりません」と、Kさんは話しています。

   ◇   ◇

こういった問題は起きやすいことなのでしょうか? アルファホーム名古屋株式会社でマンションコーディネーターとして、不動産仲介も担当している川本麻登さんに聞きました。

相手の立場も考えながら、困っていることを穏便に伝えて

ーー購入前に気をつけていてもこういった問題を見つけるのは、難しいのですね。

こういった問題に気づかないパターンは、購入前に内覧を一回しかしなかった事や、家の周辺を歩いて、住んでいる人などの、エリアの雰囲気を確認しなかった事などが良くあるパターンだと思います。しかし、今回のKさんのように何回も内覧して、見つけられなかったのはかなり残念ですね。

ーータバコの煙の臭いは泣き寝入りするしかないのでしょうか?

マンションに住んでいるのあれば管理組合などに相談して、注意してもらうことはできると思いますが、戸建てであれば直接お願いをするしかないですね。

直接相手に伝えるとトラブルになりかねないので、この場合は隣接するアパートを管理している会社に問い合わせて相談をしてみましょう。相手が戸建ての場合は怒って伝えるのではなく、手紙などを投函して、困っていることを伝えれば、理解してくれる事もあります。相手の立場も考えて穏便に伝えましょう。

◆川本麻登(かわもと・あさと)アルファホーム名古屋株式会社 マンションコーディネーター

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