公園に2匹の犬、苦しんだ形相の遺体→警察が捜査 獣医師「腹の傷は帝王切開の跡、繁殖犬か?」

渡辺 晴子 渡辺 晴子

愛知県大府市内の公園で犬2匹の遺体が見つかったことが分かりました。

遺体を見つけたボランティアから連絡を受けたという同市内で地域猫活動に取り組む市民団体「おおぶ地域ねこの会」代表の植木祐子さんによると、2匹の遺体はゴールデンレトリバーと思われる大型犬とペキニーズと思われる小型犬。いずれも目立った外傷はなく、2匹並べて置かれていたそうです。何者かが2匹の遺体を遺棄した疑いがあり、警察が捜査しているといいます。

また今回の事件を受け、愛知県地域猫実行委員会市民団体19団体と一般社団法人「SORA小さな命を救う会」(代表・小嶋愛子、名古屋市)の計20団体が11月9日、動物愛護法違反の容疑などで県警に刑事告発し、受理されたとのことです。

動物愛護団体代表「適切な処置治療がされず、感染症によって亡くなり遺棄か?」

遺体が見つかったのは、9月22日とのこと。午前8時45分頃、公園で地域猫に餌をあげるボランティアから「犬2匹の死体が捨てられている」と「おおぶ地域ねこの会」に連絡があり、植木さんは現場へ。ボランティアらによる通報で大府市役所の職員や東海署の警察官も駆け付けたとのこと。

大型犬はひどく痩せていて舌は出て紫色に。4本の脚は突っ張っていて新品とみられる首輪とリードを付けていました。一方、小型犬も口が半開きで大型犬と同様に舌が出ており、2匹ともかなり苦しんだと思われる形相。さらに2匹とも腹に何本かの手術跡もあったそうです。そこで植木さんは2匹の遺体を撮影し、腹の手術跡などをかかりつけの獣医師に見せたところ、「帝王切開の可能性が高く、繁殖犬として飼われていたのではないか」と説明を受けたといいます。

「お腹の傷を見つけ、帝王切開の跡じゃないかと思い、写真に撮ったんです。いくつかの傷跡があったようで、私も繁殖犬?と思いました。それに大型犬は毛玉もひどく、お尻に大きな拳大の毛玉が2つあり、毛は全体にボサボサ。一目でネグレクト状態と思ったほど。小型犬はまだましな感じの毛並みでしたが…繁殖犬として飼われていたにしても、とても粗悪な扱いだったのではないかと感じます。傷跡を見る限り適切な処置治療がされず、感染症などによって亡くなり遺棄したのではないかと私は考えます」(植木さん)

現在、2匹の遺体の鑑定を行っており、その結果が出るまで2、3カ月ほどかかるそうです。また大府市内で犬の遺体を運ぶ人物を目撃したなど情報提供を求めています。連絡先は東海警察生活安全課→【(0562)33ー0110】、あるいは「おおぶ地域ねこの会」→【obu_neko@yahoo.co.jp】まで。

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