弁当に掛ける紙の色を変えただけで「シュッとする」 地域活性化に結びつく、驚きの“デザイン術”伝授

京都新聞社 京都新聞社

 京都府南丹市日吉町でデザイン業を手がける女性が、大津市で開かれた「近畿ブロック商工会女性部主張発表大会」で最優秀賞に輝いた。あか抜けたデザインが商品の魅力を高めることを農家などに伝える講座を展開。得意技術を地域に還元し、活性化に結び付ける姿勢が高く評価された。

 渡辺典子さん(48)は「黒胡麻くりえいと」の屋号でデザイン業を展開。地元紹介の本や神社の案内看板など、内容に応じてデザインする仕事ぶりが定評を得てきた。

 南丹市商工会女性部に所属し、2022年度に市民向け講座を企画。料理旅館枕川楼(南丹市美山町)とのコラボレーションでは、弁当の掛け紙の色合いを変えるだけで、洗練された雰囲気になることを、食品加工を手がける農家や住民グループに参考にしてもらった。枕川楼の料理を味わう機会も設け、地元飲食店の知名度向上にもつなげた。

 府大会を勝ち抜いて9月上旬の近畿大会に出場し、一連の取り組みを発表した。同部長らの助言を得て話し方を磨いた10分のスピーチでは、身ぶりとユーモアを交えて聴衆に語りかけた。

 講評では、プロの技を生かした取り組みは、他地域の女性部にとっても参考になると評されたという。快挙に渡辺さんは「びっくりした」と笑顔を見せる。静岡県で10月中旬にある全国大会に向け「平常心で臨みたい」と話す。

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