ドラム式洗濯乾燥機に、子どもが閉じ込められて窒息死する痛ましい事故が起こっていることを受けて投稿された、子どもが洗濯機の中に入っても扉が閉まらないようにする方法のひとつが話題になりました。
「ドラム式洗濯乾燥機の閉じ込め防止には100均のいたずら防止引き出しストッパー。万一中に入ってもドア開けると挟まるので閉まらない仕組み。幼児の頃は1本だったけど、今は器用になって来たので2本。普段の洗濯時も大して不便じゃないよ。
ネットの叡智の安全情報は何度も再掲！！」
というコメントとともに写真をツイートしたのは、５歳の男の子を育てる「肉球せんせい🐾皮膚科専門医/イラストレーター/MD,PhD（@29Qsensei）」さんです。
その方法は、子どもが引き出しや扉を開けてしまわないようにするベビーガードを、洗濯機本体に貼り付けて、扉の内側に垂らしておくというもの。扉を閉めようとすると、ガードが挟まって閉まらず、もしも中に入ってベビーガードを扉の外に出そうとしても２本とも出すには知恵が必要になります。
肉球せんせいさんは、息子さんが４歳のときにこの方法をネットで知り、右側のベビーガードを取り付けていましたが、安全のために最近２本に増やしたそうです。「もちろんそれでも万一があるかもしれませんが、少なくとも時間は稼げると思いますし、子供は飽きっぽいですからそうこうしているうちに諦めるかもしれません。実際の使い勝手も考えると２つがちょうど良いのではと思います」と話します。
この方法に、リプ欄には「今体力おばけの5歳がいるので真似させていただきます」「これは賢い」と１.４万を超える“いいね”がつく話題になりました。
洗濯機には「チャイルドロック」機能がついているものもあります。これは、電源が入っていなくても扉が開かなくなる機能です。洗濯をしていないときはチャイルドロックをしておくことで、子どもが扉を開けて中に入ることができないようにするものですが…。
「チャイルドロックは絶対ヒューマンエラーで掛け忘れる恐れめっちゃ高い」
「チャイルドロック機能だと何秒押し続けるとかで面倒だったり忘れたりとかあるもんな」
などという声があります。もしもチャイルドロックを忘れてしまっても、引き出し用のベビーガードがあれば閉じ込められることを防ぐことができそうです。また、洗濯庫内のカビの発生をおさえるため、洗濯後３０分は扉を開けておき、そのあと扉を閉めてからチャイルドロックをする方が良いと言われています。その場合も、扉が開いている３０分の間の事故を、ベビーガードが防いでくれそうですね。
もちろん、言葉が理解できるようになってきたら、中には絶対に入らないことを伝えることも大切になります。
肉球せんせいさんは、猫も飼っているので「中に入って閉まってしまうと、息ができなくて死んじゃうからね。自分や動物を絶対に中に入れないように」と、日々の説明を欠かさないようにしています。
また、ベビーガードがあっても、
「うちこれやっても既に突破されてるからチャイルドロック以外意味を成さない。賢い子は開けます」
「癇癪息子、このストッパーの強力な両面テープも引きちぎってストッパー壊したんだよね、、」
というコメントがありますから、ベビーガードがあれば絶対に安全ということではないことも理解しておきたいですね。
「ツイートが話題になったことで、閉じ込めの危険性が知られたのはとても良かったと思います。もちろん、これだけで100％安全とは言えませんし、常日頃からの説明もしています。しかし伝えていても興味や遊びたい心がまさってしまうのが子供です。洗濯機のチャイルドロック機能は、反応が遅かったりオートではなかったり洗濯後の30分は開けた方が良かったりなど、実用に耐えうるものが少ないと感じます。この方法はシンプルながら、手間なくできる対策の一つとして有効だと思います。できれば各家庭で個別に対応せずに済むようメーカーさん側の工夫の一つとしても検討して頂けたら良いのかなとも思います」と肉球せんせいさん。
洗濯機側の対策として、閉じ込められてしまった場合に中から開けられる「閉じ込め防止機能」が付いた機種もありますが、開け方が理解できない幼児や、入った時の体勢によって役に立たないこともありそうです。より安全な洗濯機の開発を望みつつ、肉球せんせいさんのように複数の対策をしておくとよいのではないでしょうか。
■消費者庁「Vol.596 ドラム式洗濯乾燥機内の閉じ込め事故に注意!」https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/child/project_001/mail/20220708/
■「肉球せんせい＠イラスト育児漫画」（Instagram） https://www.instagram.com/comic29qsensei/
