「お父さん」の育児のスタートラインは一体どのタイミングなのでしょうか。お母さんと赤ちゃんが自宅に帰ってきてから? それとも出産後、入院している時から? 母子同室を経験したGAOOO!!さん(@tsrsr574119)は、「夫婦同じスタートラインで育児を始めた方がいい、母親だけに頑張ることを求めないで」とツイート。出産後の「家族同室」を希望しています。
本記事では、GAOOO!!さんと、実際に家族同室を経験した夫のNyaronsさん(@bassy_chika)にお話を伺いました。
家族同室を希望、育児のスタートラインは夫婦一緒
まず、母子同室だったGAOOO!!さんから。
ーー助産師さんは、沐浴の方法などを教えてくれるのですか。家に帰ってからも役立つことがたくさんありましたか。
「沐浴のやり方は教えてくれました!ミルクや母乳を飲ませたら、体重計でどれだけ体重が増えたか計り、母乳がどれだけ出ているかなど計算し、体重管理表に記入しました。本当に母子同室は戦場でした。2時間おき、3時間おきの授乳で必ずしも寝てくれるわけじゃないし、寝たからといってずっと寝てくれるわけでもありません。よく寝る子や、よく飲む子や、よく吐き戻しをする子など様々だから、母子同室では身体を休ませる時間なんてほとんど無かったですね。役に立ったことは、おくるみの包み方やゲップの出し方や母乳の為のマッサージなどです」
ーーパートナーも一緒に覚えてくれるといいと思いますか。
「2人の子供だから2人で育児するのは当たり前だと思います。父親は仕事、母親は家事みたいに担当があったとしても、子供は2人で作ったんだから育てるのも2人でするのが当然だと思います。それに、今しかない時期を一緒に子育てできたらすごくいいと思います」
ーー家族同室だとお母さんの負担が少しは軽減されそうですね。
「家族同室ができる病院や産院が増えたら助かるお母さんは増えると思います。選択制にしたら、さらにいいと思います。上の子供も一緒に入院できる病院も知っています。ただ、上の子供が一緒だとゆっくりできないのはなんとなく分かるので、難しいところですね」
喘息の長男のために家族同室を希望
家族同室を経験した夫のNyaronsさんはどう思われたのでしょうか。Nyaronsさんは、「次男出産時、長男もまだ小さかったので、1週間ぐらい家族同室だった時のカオス」とツイッターに投稿しました。
ーー家族同室を希望されたのですか。
「関東在住なのですが、鹿児島で里帰り出産をしました。予定日の1カ月ほど前には飛行機で長男を連れて妻が帰省。その間、長男は保育園を休園しました。僕は出産予定日の前日に鹿児島で合流し、そこから1週間ほど病院で家族同室で過ごしました」
ーーご長男もまだ幼いですからね。
「当時長男はまだ母親が一緒でなければ夜うまく寝付けず、また喘息持ちということもあり、緊急の際は親でなければいろいろ対応も難しいということもありました。なので親戚に預けるというのはちょっと難しかったです。かといって母子+長男同室では妻が新生児の世話に集中出来ないので、僕も一緒に病室に寝泊まりして主に長男の世話をする形をとりました。いろいろな選択肢の中から家族同室を選んだというより、消去法的にそれしか無かったというのが実情です」
ーー家族同室の場合、奥様はゆっくり休めましたか。
「僕が同室することによって、妻を直接サポートするというよりも、入院中は私が長男の相手をして、なるべく妻に負担がかからないようにしました。妻の負担が減ったというより、マイナスがゼロになった程度だと思います。私は1週間ほど仕事が来ない状態にしていたので、時間を気にせず息子と触れ合うことができました」
ーーご自身も育児の仕方を教えてもらいましたか。
「入院中に育児を覚えたといより、家に帰ってから試行錯誤しながらやるのが育児だと思います」
ーーどんな苦労がありましたか。
「食事は基本的に病院食なので、子供(長男)が食べない。これが一番苦労しました。結局コンビニで買って来たカップラーメンを食べたり、外食に連れ出したり、祖父母に差し入れしてもらったりして、なんかとやり過ごしました」
ーーお仕事は問題ありませんでしたか。
「僕はフリーランスなのですが、1週間ほどすべての仕事をストップさせたため、その対応が大変でした。数カ月前からクライアントに連絡し、急なリテイクにも対応できない期間があることを伝え、それによって新規発注を受けられるかどうかを事前に相談しました」
ーー他にもデメリットはありましたか。
「部屋代が割高だったことでしょうか。恐らく、出産時に家族同室を選択する人は、そうせざるを得ない状況の人だと思います。メリット/デメリットを考えて選べるような状況ではないのでは」
家族同室の理想と現実、いかがだったでしょうか。
なお、GAOOO!!さんの投稿には、
「我が家は助産師さんにお願いしたら、主人に入浴指導、おむつ替え指導、哺乳瓶の消毒指導、粉ミルクの作り方も教えて下さいました。主人に育休も取るように指導され、育休もいただきました」
「私もそう思います〜!父親も泊まって看護師さんの指導を受けられる病院もあると聞きました!病院側の受け入れが大変かとは思いますが、怪我人の母親の周りに母乳以外のこと全部やってくれる人ほしいですよね」
という反響が。
ご家庭の状況によってベストな選択肢は変わりそうです。日本では、産後の入院は母体を休めるための期間でもあります。少しでもお母さんの負担が少なくなるといいですね。
※現在、コロナ禍のため家族同室を見合わせている産院もあります。事前にご確認ください。