ペットボトルの水はどこからやってきた? 大自然の中にポツンと…楽しくて勉強にもなる「自然共生型工場」に潜入

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身近な商品の製造現場を間近で見ることができる「工場見学」。最近は製造体験ができたり、最新の映像技術を使った解説を楽しめたりなど、その内容はテーマパーク並みにパワーアップしているそうです。

ここ数年は、新型コロナウイルスの影響で休止していた企業も多かったようですが、最近は見学を再開する工場も増えてきています。楽しくて、勉強にもなる〝イマドキ〟の工場見学をライターの村川さんが紹介します。

関西で販売の「ミネラルウォーター」どこの水?

普段何気なく飲んでいる、ペットボトル入りのミネラルウォーター。どれも同じもののように感じますが、これってどこの水を詰めたものなのでしょうか?

ミネラルウォーター市場で20年以上日本一の売り上げを誇る「サントリー天然水」では、販売エリアによって水をくむ場所がそれぞれ違うそうです。関東では南アルプス、東海・北陸では北アルプス、九州では阿蘇、そして、近畿・中四国では鳥取県・奥大山の水が主に販売されているんですって。同じ「天然水」でも、購入する場所によって、水源も違えば味も違うというから驚きです。そこで、関西エリアで販売されている水を生産する「天然水奥大山ブナの森工場」に行ってきました!

奥大山・大自然の中にポツンと!「自然共生型工場」とは?

鳥取県日野郡江府町、日本最大のブナ原生林が広がる奥大山に構える「天然水奥大山ブナの森工場」は、550ミリリットルのペットボトルだと、1分間におよそ1000本の「天然水」を製造するミネラルウォーター工場です。奥大山地域に降った雨や雪が地面にしみ込み、20年以上かけてゆっくりと水脈になるという、山全体を濾過(ろか)装置と捉えた「自然共生型工場」として、2008年から操業しています。

工場見学では、プロジェクションマッピングを活用して天然水の誕生物語を学んだり、水を蓄える土の役割を学べる実験を行ったりと、製造ラインの見学だけでは終わらない、充実した天然水の出どころ調査を行うことができるんです。

工場だけど…「自然の雄大さに圧倒される」の声も

工場案内係の向田隆宏さんによると、工場見学にやってくるのは、地元の家族連れや遠方から訪れるカップルなど様々。「ルーツを知って、より安心して天然水を飲むことができそう」といった声の他に、「とにかく、山々の雄大な自然に圧倒された」という工場見学らしからぬ感想が届くこともあるそうです。確かに、緑の中にそびえる工場は、自然を味方に美味しさを作り出す壮大なスケールを感じさせます。

見学の最後には、工場で製造された「サントリー天然水」の試飲タイムも。生まれから育ちまで学んだ後に飲む天然水は、普段よりもさらに爽やかな味わいでした!

※工場見学には、事前予約が必要です。
詳しくは、ホームページか電話0859‐75‐6114まで。

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 ◆村川 千晶(放送作家・ライター)オフィス自由本舗にて、テレビ・ラジオ番組の構成、リサーチなどを担当。ライターとして、ネットを中心に取材記事の作成も行う。

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