人間が大好きなのに…飼育放棄されやせ細った保護犬 禿げた体が示す辛い生い立ち 「健康になって幸せつかもうね」  

松田 義人 松田 義人

2023年5月、動物愛護センターに収容されたダックス×プードルのミックス犬がいました。推定10歳のオスで、後につけられた名前はベルくん。人間に馴れているというより、とにかく人間が大好きな性格ですが、悲しいことに飼育放棄によって動物愛護センターに収容されることになったワンコでした。

痩せた体が示す劣悪な環境

ベルくんを引き出すことにしたのが犬保護団体・restartdog LIEN(以下、リアン)。数多くの命を救ってきた団体で、スタッフによれば、これまでの経験からベルくんもきっと本来は明るい性格だったはずと推測できたと言います。

ベルくんは、満足にご飯を与えられていなかったのか痩せ細っており、そして、自慢の毛並みもところどころ禿げ上がっていました。劣悪な環境で過ごしていたことが想像され、スタッフは胸を締め付けられました。

 

「人間の食べ物」を欲しがる

しかし、ベルくんのこれまでの境遇を悲しんだり、元飼い主を恨んだりしたところで、当のベルくんの生活が幸せになるわけではありません。過去は過去としてスタッフはベルくんの「幸せな第2の犬生」に期待を寄せ、お世話をすることにしました。

こういったスタッフの優しさが伝わったのか、ベルくんはすぐに心を開き、そして甘えるようになりました。とにかく「人間の食べ物」が大好きな様子で、元飼い主からはドッグフードではなく人間の食べ物などを与えられていた様子がうかがえました。そのため、ドッグフードを与えようとしても口にせず、「人間の食べ物」に対して「くれくれ!」と甘えてきます。

しかし、「人間の食べ物」がワンコにとって健康的であるとは限りません。スタッフは「ごめんねー。これはベルくんの食べ物じゃないんだ」と、なんとかしてドッグフードに馴れてくれるように促すことにしました。

幸せへの道はスタートしたばかり

禿げ上がった毛に対しても、リアンと仲良しのトリマーさんにお願いし、できる限り綺麗にしてもらうことにしました。禿げが急に回復するわけではありませんが、取り急ぎフケだらけの体を綺麗にしてもらったことで、ベルくんもご満悦の様子でした。

スタッフは「ベルくんにはこれからいっぱいご飯を食べて健康になってもらい、そして毛が生えてくることを願ってお世話をしていきます。そして、いつか新しい里親さんを見つけ出し、ベルくんが幸せな第2の犬生を迎えられるよう努力していきます」と明るく語ってくれました。

リアンに保護されてまだ間もないベルくんですが、これから少しずつ本来の明るさと健康を取り戻していってくれることでしょう。今後のベルくんの最新情報は、リアンの公式ブログを参照してください。

犬保護団体・restartdog LIEN ・公式ブログ
https://ameblo.jp/liendog/

犬保護団体・restartdog LIEN ・インスタグラム
https://www.instagram.com/restartdoglien/

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