大分県別府市で昨年6月、大学生2人が車にはねられ死傷したひき逃げ事件から来月29日で1年がたつ。県警は車を乗り捨てて逃走した八田與一容疑者(26)を道交法違反容疑で指名手配し、遺留品や動画を公開しているが、有力な情報は得られていない。
事故は22年6月29日夜、同市野口原の県道交差点で起こった。八田容疑者の軽乗用車が、赤信号で停車した大学生の男性=当時(19)=のバイクに追突。男性は死亡し、友人(20)も負傷した。現場にブレーキ痕はなく、法定速度の40キロを大幅に超過していたとみられる。八田容疑者が乗り捨てた車内に、財布やスマートフォンが残されていた。
県警はツイッターなどで、八田容疑者の顔が写った写真や動画を公開。今月26日にも肉声が入った動画を投稿した。遺族や友人らでつくる「大分県別府市大学生死亡ひき逃げ事件早期解決を願う会」も各種SNSでの発信に力を入れており「匿名、イニシャル、ニックネームでの投稿でも構いません。お気軽に情報提供お願いします」と呼びかけている。