保健所にペットを持ち込む人がいます。保護活動歴40年以上という浩代さん(@hiroyo314)は、保健所から1匹の犬を引き取りました。なぜ保健所に持ち込まれたのか、本当のところは分かりません。保健所は当初、ある理由から浩代さんへの譲渡を拒否したそうです。
「飼い主が保健所に持ち込んだ。(飼い主の近所の人から)なんとかならないかと連絡があり、保健所に連絡。『譲渡対象にならない』と引き取りを拒否され、飼い主に引き取りに行ってもらった。飼い主は、うちに連れて来ると、後も振り向かず急いで帰った。後追いをする犬の姿に涙があふれます」
浩代さんは犬の動画を投稿しました。「クゥ〜ン」と鳴いて元飼い主を後追いする犬。リプ欄には、
「私は、管理センターでボランティアとして多くのワンコに接しています。全てが愛おしくてたまらない。一緒に暮らしていながら、なぜそんなことができるのか理解できません」
「命を粗末にする人に生き物を飼う資格はない。この子がこれから幸せになれますように」
「二度と動物を飼わないでほしい」
「面倒をみていた家族に何かあったとか、よっぽどの事情があってのこととは思いますが、この子の気持ちを考えると切ないですね。見る限り、毛並みも身体つきもきれいで、可愛がられていたように思います」
と、さまざまな反響が寄せられ、動画再生回数は192.6万回にもなりました。
浩代さんに事情を聞きました。
ーー犬の名前は?
「クーちゃんと言います。まだ3歳の男の子です」
ーー保健所はなぜ譲渡を拒んだのでしょうか。
「保健所は、飼い主が持ち込んだ犬や猫を殺処分対象にします。クーちゃんのことを飼い主の近所の人から相談されて、保健所に電話を入れました。すると、『彼は凶暴で触れない。リードもかけられないから譲渡対象にはならない。渡せない』と言われました」
ーーそれで浩代さんが飼い主さんに引き取りを依頼した?
「飼い主に引き取りに行ってもらうしか、クーちゃんを殺処分から救う道はありませんでした。うちで引き取るので連れて来てくださいと、飼い主にお願いしました。飼い主による保健所への持ち込みはよくある話です」
ーー凶暴だというのは本当でしたか。
「凶暴ではないですよ。保健所は殺処分するための大義名分として、凶暴じゃない子でもそうしてしまうんです。持ち込まれた犬や猫は、すぐに処分されると聞きました。飼い主が手放した詳しい理由は分かりませんが、犬が時々脱走することでお隣さんと揉めごとがあったみたいです」
ーークーちゃん、今はどうしていますか。
「クーちゃんは、ドッグトレーナーさんと宮崎の川で泳いで、楽しく過ごしています。クーちゃん以外にも、飼い主から遺棄された犬や野犬、水頭症で全身奇形で産まれた野犬の犬くまちゃん、虐待を受けた犬などがいます。こういう犬たちが、平和に暮らしていける世の中であって欲しいと願っています」
クーちゃんの里親が一日も早く見つかりますように。