塾講師のかたわら、作家活動を続ける咲蔵風人(さくらかぜひと)さんが自身のツイッター(@Ninomae_Fumi_)に投稿したスマホカバーが、ある物にそっくり過ぎるとSNS上で大きな話題になっています。
営業所員「どういう特徴の携帯ですか?」
咲蔵さんはその日、乗っていたバスの中にスマホを忘れてしまいました。すぐに気がつき、バス会社の営業所まで足を運びます。そのときのやりとりです。
咲蔵さん「すいません!バスに携帯忘れちゃって!」
営業所「どういう特徴の携帯ですか?」
咲蔵さん「えっ!? ……あー、あの、本みたいな……ベージュの……」
営業所「何か書いてあったりします?」
咲蔵さん「……売上100万部のベストセラー……ですね……」
本人確認も済み、無事にスマホを受け取ることができた咲蔵さん。営業所職員は「本かと思ったら携帯だったからびっくりしたよ!」と驚いた様子だったといいます。
「自分の作品が書籍になったような気分に」
咲蔵さんが使用するスマホカバーは、有限会社シーガルが運営する「スマホカバー館」でオーダーした「本のスマホケース」。新書本のようなデザインで、表紙と背表紙の書名と著者名の部分には好きな文字が入れられます。本の帯には「今、最も私に読まれている本 売上100万部のベストセラー もはや、スマホを見ている場合ではないのだ!」と遊び心のあるコピーも。
咲蔵さんは機種変更するたびにオーダーするほどの愛用者。バスに忘れたスマホカバーは自身の短編小説「拙作くん」バージョンでした。
「以前の携帯も、自身のタイトルで注文しました。書籍化を目指して小説を書いているので、憧れを手にしたいという願いも込めています。自分の作品が書籍になったような気分になれるのと、本当に本のように見えるので、初対面の人とでも話題に困らなくてお気に入りです」(咲蔵さん)
ツイッターで交流のある仲間に向けて投稿したところ、思いがけず拡散。4.4万を超えるいいねがつきました。投稿を読んだ人たちからは「こんなスマホカバーあるんだ」「面白い」「本好きに刺さるデザイン」「欲しい」「私も持ってる!」などの声が寄せられました。
「フォロワーである創作仲間に『こんなことがあって恥ずかしかったんですよ〜』と共有したかっただけなので、想像以上の反響に喜んだとともに、回り続けるいいねやRTのカウンターに、ツイッターの拡散力の恐ろしさを目の当たりにした思いです(笑)」(咲蔵さん)
◇
咲蔵さんの作品「拙作くん」は小説投稿サービス「エブリスタ」で読むことができます。