ホントに喋ってる!!「もっといっぱいごはん」「ドッグラン行きたい」音声ボタンで会話するワンちゃんが話題

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 愛犬・愛猫が何を考えているのかを知りたい、会話をしたい!という願いは、飼い主さんなら誰しも持っているはず。そんな願いを叶えることができる夢のようなアイテムが、世界中で話題となっています。ペットが手や鼻で押すと、「さんぽ」「あそぼ」などの音声を流すことができる、音声ボタンです。

 音声ボタン一つずつに一つの言葉を録音し、数個~数十個の音声ボタンを床に並べて配置して使います。ペットが音声ボタンの位置を覚えて、自分の気持ちにあわせてボタンを踏むことで、飼い主に音声メッセージを伝えることができます。ペットが自ら望みを伝えて、飼い主が理解し応えてくれるという体験は、お互いにとって大きな喜びとなります。

 日本で「しゃべる犬と言ったらモネちゃん」といわれるほど、SNSやメディアで話題となっているのは、ミニチュアシュナウザーのモネちゃん。使っているのは、アメリカのFluentpet(フルーエントペット)社が提供する「Talking Dog & Cat Buttons」という音声ボタンシステムで、飼い主さんが自分の音声をボタンに吹き込むことができます。

 モネちゃんが初めて音声ボタンを使い始めたのは、生後8か月のころ。2才になった今では、70個もの音声ボタンを使って、毎日、飼い主のモネママさんと会話しています。

 モネちゃんが音声ボタンで会話する動画を、モネママさんがInstagramに投稿し始めたのは2021年9月からで、現在のフォロワーは6.5万人。2023年2月末からTikTokでも投稿を始めると、たった2週間ほどでフォロワー数が1.7万人まで急増し、大きな反響を呼んでいます。コメント欄では、モネちゃんが音声ボタンで会話する姿に驚きの声であふれています。

 飼い主のモネママさんに、モネちゃんの音声ボタンの導入経緯や使い方などを聞きました。

ーー音声ボタンの導入のきっかけを教えてください。

「私がFluentpet(フルーエントペット)社の音声ボタンをアメリカのオンラインショップで輸入したのは、2021年6月頃でした。アメリカに住む友人に、バニーちゃんというワンちゃんが音声ボタンを使って飼い主さんとしゃべることができる動画を教えてもらって見たのがきっかけです。モネも『ごはん』『さんぽ』だけでも言えるようになったら嬉しいなと思い、試しに購入してみました。

 そのころ、既に海外では音声ボタンが少しずつ話題になってきていたようですが、日本で使っているという方はまだまだ少なかったと思います。音声ボタンについての質問をいただくことが増えてきたので、アカウントを新しく開設して、モネとの会話の動画だけを投稿するようにしました」

ーー音声ボタンの導入されて、良かったことを教えてください。

「音声ボタンの言葉を使って意思を伝えてくれるので、こちらもモネがしてほしいことをピンポイントに応えてあげることができて、助かっています。たとえばモネが『海』のボタンを押すと、じゃあ海に遊びに行こうね、と連れていってあげれるのは、モネにとっても私にとっても嬉しいことです。『なんで言ってることがわかんないんだよーワンワン!』というような要求吠えが少なくなることも、音声ボタンの良いところだなと感じています。モネから『もっと』『いっぱい』『ごはん』と3語使ってお願いされたときは、おかわりをあげました(笑)。

 あとは、自分も反省した出来事ではあるのですが、これまでに3回、モネが『痛い』のボタンを押しました。1回目は、モネが疲れやすくなり寝る時間が長くなってしまったのでおかしいなと思い、そろそろ病院へ行かなければと思っていた矢先に、モネが自分でボタンで『痛い』と訴えてきました。すぐに動物病院に連れていき血液検査をしたところ、急性膵炎かもしれないと診断されました。

 ネットやSNSで調べた新しいフードを試してみたところ、モネに合わなかったようで、処置が早かったので大事には至らなかったのですが、モネには本当に申し訳ないことをしてしまい、伝えてくれてありがとう、と思いました。その後はセミナーなど受け、今はモネに合った食事を与えることができています。一年後の血液検査では正常値に戻っており、すっかり元気になりました。

 2回目は、モネが足裏をかゆそうにしていたときに、病院でスプレータイプの薬を処方されて使ったところ、傷に染みたのか、『痛い』と訴えてきました。少し強めのお薬だったようで、使用を中止しました。

 3回目は、避妊手術後、痛み止めの薬が切れてきたときに『痛い』と訴えてきたので、すぐ追加のお薬を飲ませました。飼い主としては、モネが『痛い』を押さないように事前に対処できるのが一番良いのですが、いざというとき、モネから教えてくれるのはとてもありがたいです」

ーーモネちゃんが音声ボタンを初めて使ったこと、よく押すボタンなどを教えてください。

「最初は『あそぼ』『ごはん』『お水』のボタンを置きました。初めて設置した1週間目に、私が押した『お水』のボタンに反応し、自分でお水を飲みに行きました。それから『おさんぽ』『あとで』『ひっぱりっこ』など、時間をかけてゆっくり増やしていきました。

 1か月後には初めてモネが自分から意味を理解して、『あそぼ』のボタンを押しました。いつものように私の手をトントンしにきてから、ボタンのところへトコトコ歩いて行って、『あそぼ』ボタンを押しました。すぐに遊んであげましたが、何分か経ってその遊びを終えて休憩したら、また自分で『あそぼ』のボタンを押しに行き、もっと遊びたいことを伝えてくれました。モネの意思を知ることができて、感動しました」

ーーモネちゃんがよく押すボタンを教えてください。

「最近よく押すボタンは、『あそぼ』『ひっぱりっこ』『お庭』『行きたい』『ベランダ』の5つです。押す頻度が低いボタンも、言葉とボタンの位置は理解していますので、押したいときに押してくれます。たまに自分でランダムに押したり、ボタンのあたりをフンフンと嗅いで匂いも確かめながら、ボタンの場所を確認している姿を見ます。

 押し間違えることも、たまにあります。間違えた時は、『あれ?!』という表情をして、すぐに押したかったボタンを押しなおします。ボタンの位置を変更しても、1週間ほどで覚えます。モネがもともと理解している言葉を、新しく音声ボタンに吹き込んで設置すると、押したときに『あっ!』という顔になって、とても良い反応をします」

ーー音声ボタンのトレーニング方法を教えてください。

「人間の赤ちゃんに言葉を教えるのと同じように、普段から『寒いね』『何の匂いがする?』など、言葉をかけています。新しいボタンを設置したときは、まず私が押して、言葉の意味を関連付けて教えます。たとえば、『大好き』のボタンを押してから、モネを抱きしめて『大好き』と声がけしています。私自身がモネに何か伝えて返事してほしいときも、できる限り私も音声ボタンを押して伝えることで、モネも音声ボタンを押して返事をしてくれます。それらを繰り返すことで、ボタンを使って会話をするということやボタンの配置、言葉の意味を覚えていってくれます」

ーーどんなワンちゃん、猫ちゃんも、訓練すれば使いこなすことができますか?

「なかなかボタンを教えてくれない子も、なかにはいるようです。もともと飼い主さんとのコミュニケーションが上手くいっているので、あまりボタンの必要性を感じていないのかもしれませんし、怖がりさんでボタンを避ける様子を見せる子もいます。しかし、こういった子たちも、私が知る限りでは、全くボタンを押さないという子はほとんどいません。

 たくさんお話ししてくれるかどうかは、設置してみないとわかりません。押すか押さないかは、その子次第なんです。でも、その子も飼い主さんともっとお話ししたいと思っているかもしれませんし、音声ボタンを使って少しでも会話ができたなら、お互いにとって素晴らしいことだと思います」

ーーモネママさんはFluentPetボタンの公認ガイドとしても活動されていますが、反応はいかがでしょうか?

「2022年10月に公認ガイドになってからアフィリエイト販売を開始し、少しずつFluentPetボタンを注文する飼い主さんが増えてきました。海外に比べると、まだまだ日本では音声ボタンの認知度は低いですが、モネをきっかけに音声ボタンに興味を持ってくださる方も増えてきていて嬉しいです。

 先日、TikTokでFluent petボタンの30%OFFクーポンをプレゼントしますと投稿したのですが、応募がとても少なく、フォロワー数の差もありますが、TikTokではまだFluentpetボタンを使うおしゃべり犬が浸透していない気がします。Instagramでは毎回100名を超える応募があり、注目度が上がってきていることを感じます」

◇ ◇ ◇

 犬も猫も、数十個~数百個の単語を覚えることができると言われています。音声ボタンを活用することで、愛犬・愛猫がもともと持っている能力を引き出すことができるかもしれません。FluentPetボタンの商品は何種類かあり、ボタンの数や種類によって値段が変わります。タイルとボタンの6個セットは74.95ドル(2023/3/14時点で約9903円)で販売されています。

 モネママさんは、Instagram(@monet_talking)、TikTok(@monet_talking)、YouTubeチャンネル「しゃべる犬モネ」で、モネちゃんが音声ボタンで会話をする様子や、音声ボタンの練習方法などを投稿しています。

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