「パパ、何でこんなにゴミあるの?」5歳娘に聞かれ絶句 エサや針…淡路島の釣り場で散乱 島民警告「常識ない行為続けば、釣り場なくなる」

山脇 未菜美 山脇 未菜美

「場所バレしてしまいますが、久しぶりに訪れた釣り場の駐車場一部です」。そんな文言とともに、写真をツイッターに投稿したのは、兵庫県淡路島在住の男性(27)。草むらのかげには、あちこちに大量のごみが散乱している。男性は「常識のない行為が続けば、冗談抜きで釣りが禁止になってしまう。ゴミくらい持ち帰ってほしい」とマナー徹底を訴える。

場所は、淡路市の南東部に位置する津名港。太刀魚やハマチ、ブリ、スズキ、ヒラメなどが釣れる人気スポットだ。

淡路島出身で、子どもの頃から釣りに親しんできた男性。今は1児のシングルファザーで、5歳の娘と一緒に釣りに行くのが楽しみという。だが、数年ぶりに津名港を訪れ、多くのごみが放置されていることに驚いた。強い臭いがする釣りのエサ「アミエビ」をはじめ、ルアーのパッケージ、さびき、ペットボトル、食べ物の袋、穴の開いた寝袋…。生臭いにおいを放ち、カラスが突ついていた。屋外で用を足して放ったらかしにしている人も見掛けるという。

男性はよく釣りに訪れるが、ごみの散乱を頻繁に見掛けるようになったのはコロナ禍になってから。「アウトドアブームでいろんな地域の人が来るようになって増えた気がしています」と男性。ポイ捨てを見掛けて注意することもあり、「他の人もしているから」と聞く耳を持ってくれない人もいるそうだ。5歳の娘から「パパ、何でこんなにゴミあるの?」と聞かれることもあり、答えに困ってしまうという。

危機感を持つのは、過去に堤防でバーベキューセットを放置されたり、ごみが増えたりした結果、釣り禁止になった経験があるから。「将来、子どもたちが釣りをしたくてもできなくなってしまう状況になるのは避けたい。最低限のマナー、ルールを守ってほしい」と話す。

管理する兵庫県「港の閉鎖は簡単にできない」

津名港を管理する洲本土木事務所も、ごみの散乱を把握している。港には監視員を配置し、定期的に清掃。それでも休日に人が増えると、またごみが捨てられ「いたちごっこ」のようになっているという。

ただ、港を閉鎖することは簡単にはできないという。担当者は「岸壁を使って荷物を積み下ろしする業者もいますし、使えなくなると困る人もいます。根が深い問題です」と話した。

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