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殺処分予定だった保護犬を迎え入れたある一家の変化 「人生に“花”が咲いたようです」

松田 義人 松田 義人

殺処分予定だったオスの保護犬、ポン。保護犬の譲渡活動を行うピースワンコ・ジャパン(以下、ピースワンコ)が、引き出したワンコで、スタッフによれば「団体で引き取った頃から人懐っこく甘えん坊の性格が特徴だった」と言います。

このポンの姿を、オンライン譲渡会で目にした男の子がいました。この子は「このワンちゃん、かわいい!」と、オンライン譲渡会のアーカイブ録画を毎日見直す日々を送ったそうです。

保護犬を迎え入れるのは「命の重みを理解してから」

 

しかし、動物を家族として迎え入れるということは、「命を迎え入れる」ということでもあります。この男の子のお母さんは、すぐにはポンを受け入れることを認めず、何度も何度も家族会議をし、「命の重みを理解してから」の判断をしました。

「散歩できないとポンちゃんはオシッコもうんちもできないんだよ、ちゃんと散歩できるのかな?」

「生きているんだからご飯も水も必要なんだよ」

「本当に最後まで見届けられるのかな」

こういった思いを受け取った男の子は「これからはちゃんとする!」と約束。

ようやく男の子の家族はポンを迎え入れることに決め、まるで「婚姻届けを出すような気持ち」で譲渡の書類を書きました。そして、ポンが家族になる日に向けて家のレイアウト変更など、色々な準備が慌ただしく始まりました。

なかなか心を開いてくれなかったポン

しかし、ポンを迎え入れた当初、なかなか心を開いてくれず2~3週間ほど、ずっとクレート(箱型の犬用ハウス)に入りっぱなしでした。たまにリビングに出てくる程度で、ご飯もクレートに半分体を入れたまま食べるというほど。

また散歩も大変で、道端に這いつくばり、動かなくなってしまうポンを抱っこして連れ帰ったこともありました。

家族のお父さんは「保護犬はビビリってよく聞くけど、こういうことなのか……」と思ったと言います。

ようやくポンが「自分」をアピールしてくれるようになった

なかなか打ち解けてくれないポンでしたが、家族は焦らずにポンのペースを最優先に考え、そして絶え間なく愛情を注ぎ続けました。

すると、ポン自身も次第に心を開くようになり、「自分」をアピールするようになっていきました。もちろん、散歩も大好きになり、飼ってくれた男の子とのキャッチボールも大好きになりました。

 

「ポンが来てくれたことで、人生に“花”が咲いたようです」

 

また、ポンが家に来てくれたことで、男の子とそのお兄ちゃんは性格が柔らかくなりました。これらのことを含めて、家族のお父さんはこう言いました。

「ポンさまさまです。あたらしい命と一緒に暮らして過ごしていくということは、漫然と過ごしていた人生に“花”が咲いたようです。本当にうちにポンが来てくれて良かった。ありがとう、ポン」

かつては殺処分予定だったワンコが、新しい里親さんの元で、多くの幸せを与え続ける好例と言って良いのではないでしょうか。ワンコのペースを最優先に、そして愛情を注げば、ワンコもきっと生涯のパートナーとして応えてくれる……そんなことを、ポンと迎え入れた里親さんご家族が教えてくれているように思いました。

ピースワンコ・ジャパン
https://peace-wanko.jp/

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