今は「単身赴任」も当たり前?…変わる転勤のトレンド 24年前調査と比較

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みなさんは、もし転勤することになった際、単身赴任を選びますか。過去10年間に転勤経験のある全国の男女400人(男女既婚未婚各100人ずつ)に調査をしたところ、既婚者の半数が転勤の際に「単身赴任」を選んでいたことが分かりました。また、子どもがいる男性で「単身赴任」を選ぶ割合は1998年の調査と比べると大幅に増加していることも分かったそうです。

アート引越センター株式会社のシンクタンクである『0123引越文化研究所』が「ビジネスパーソンに聞いた転勤実態アンケート2022調査」と題して2022年7月に実施した調査です。

まず、既婚者に「転勤の際に『家族揃って転居』と『単身赴任』のどちらを選びましたか」と聞いたところ、「単身赴任」(50.0%)、「家族そろって転居」(45.5%)、「先に単身赴任し、あとから家族が来た」(4.5%)という結果に。半数が単身赴任を選択した結果について調査した同研究所は「今は単身赴任も当たり前なのかもしれません」と述べています。

これを男女別で見ると、「男性」は55.4%、「女性」は43.8%と男性の方が11.6ポイント高くなっており、既婚女性の単身赴任は、男性と比べてまだハードルが高いことがうかがえたそうです。

また、1998年の調査では子どもがいる20代~ 50代男性で「単身赴任」を選択した人は全体のわずか15.1%だったといいます。2022年調査の男性の回答は54.4%で、24年を経て大幅に増加していたといいます。

次に、「転勤の辞令(内示)を断った経験」については、14.8%の人が「ある」と回答。これを子どもがいる・いないで比較すると、「子どもがいる人」(20.3%)、「子どもがいない人」(11.2%)とで約9ポイントの差がありました。また、1998年の調査と比較すると、1998年は16.7%、2022年は16.5%と大きな差はなく、現在も一定の割合で辞令(内示)を断る人がいることがうかがえたそうです。

続いて、「転勤の辞令(内示)を受けて最初に思ったこと」を聞いたところ、「次(転勤先)の仕事のこと」(35.5%)、「引越のこと」(23.3%)、「当時の仕事のこと」(12.3%)といった回答が上位に並びました。これを「子どもがいる人」に絞って結果を見ると、1位の「次(転勤先)の仕事のこと」(34.8%)は変わらないものの、2位に「子どものこと」(22.8%)が入っていたそうです。

また、1998年の調査では、子どものいる既婚男性の1位は「子どものこと」(32.3%)だったのに対して、2022年の調査では1位が 「次(転勤先)の仕事のこと」(39.5%) と順位が入れ替わる結果となりました。

自分で転居先を探した344人に「転居先を決定する際に重視したこと」を聞いたところ、「通勤時間」(51.2%)、「賃貸料」(36.3%)、「駅からの距離」(32.8%)と続き、近年、単身赴任を 選ぶ人の増加もあってか、自らの利便性を優先する傾向にあることが分かりました。

さらに、「転勤後に、苦労したことや煩わしいと感じたこと」を聞いたところ、「新しい職場での人間関係」(39.0%)、「新しい職場での仕事」(30.5%)が上位を占める結果となりました。他方で、「転勤経験の感想」については、44.3%の人が「良かった」と回答し、「良くなかった」の13.3%を上回ったといいます。これを男女別で比較すると、「良かった」は女性の49.0%に対して男性は39.5%と9.5ポイントの差があったそうです。

また、「今後また転勤しても良いと思いますか」と聞いたところ、「是非また転勤したい」(6.5%)と「どちらかと言えば転勤したい」(15.8%)と回答した人が合わせて22.3%に留まった一方で、「どちらかと言えばしたくない」(23.3%)と「全く転勤したくない」(15.3%)が合計38.6%となっていました。男女別では「転勤したくない」を選んだ人は女性が43.0%、男性が34.0%となり、9ポイントの差が見られたといいます。

最後に、「今後もし転勤するならば、どの都市に行ってみたいですか」と聞いたところ、1位「東京都」、2位「大阪府」、3位「北海道」、4位「福岡県」、5位「沖縄県」と利便性の高い大都市に人気が集まる結果になったそうです。

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